『バイオハザード』最終章はここを見ろ!ミラジョヴォ、むち打ちに
ミラ・ジョヴォヴィッチ演じる美しきヒロイン・アリスの死闘を描くシリーズ最終作『バイオハザード:ザ・ファイナル』の撮影を終えたポール・W・S・アンダーソン監督が、ケガをものともせずに熱演したミラの本気度を語った。本作はT-ウイルスによって荒廃した世界を舞台に、孤独な女戦士アリスの戦いを描いた人気シリーズ第6弾。全ての謎が明かされる今作では、アクションもシリーズ総決算と言うべきボリュームになるという。
『フィフス・エレメント』(1997)や『ジャンヌ・ダルク』(1999)などキャリアの初期から高い身体能力を見せつけてきたミラ。『バイオハザード』シリーズでは、格闘系からガンアクション、ソードバトル、カー&バイクチェイスなどあらゆるスタントをこなしてきた。シリーズを重ねるごとに、アクションのスケールや過激さはアップ。前作『バイオハザードV:リトリビューション』(2012)では、チェーンを自在に操りながらアンデッドをなぎ倒すなど、新たなアクションにも挑み続けている。
「リアリティーを出すために、極力グリーンバックは使いたくなかった」と語るアンダーソン監督は、今作でもミラのスタントを中心にした撮影を敢行。最も困難だったのは、装甲車の上で繰り広げるアリスと宿敵アイザックス博士のバトルだったという。「閉鎖された高速道路を使い、実際に走る装甲車の上で撮影したんだ。周囲に数百人のエキストラのアンデッドを配置したり、激しいアクションでミラが装甲車から落ちそうになったり、とても複雑な撮影だったけどやるだけの価値はあった」
「ポポカリム」という翼を持ったクリーチャーとのチェイスシーンでは、ミラがアクシデントを起こす一幕も。「この映画のハイライトの一つに、空から襲いくるポポカリムを振り切るため、アリスがハマー(GM社の多目的スポーツカー)を飛ばすシーンがある。あまりに激しいドライビングをしたせいで、ミラはむち打ち症のような症状になってしまったんだ。自分の全てを注ぐのはミラのスタイルだけど、おかげで素晴らしいシーンになった」と振り返る。
私生活ではミラの夫であるアンダーソン監督は、全力でアリス役に挑んだ妻をたたえる。「今回はシリーズで提示してきた全ての謎の答えを出し、アリスが何者なのかも明らかになる。シリーズを締めくくる作品だけに、つねに150%で作品と向き合う彼女が、これまで以上にエモーショナルな演技を見せてくれたんだ。ミラがどれだけ真剣に役に打ち込んだのか、映画を観れば感じてもらえると思う」と語るアンダーソン監督。現在は仕上げのまっただ中だが、現在公開されている予告編からもその本気度が伝わってくる。(取材・文:神武団四郎)
映画『バイオハザード:ザ・ファイナル』は12月23日より世界最速公開