『ルーム』天才子役、自分はモンゴル人だと信じ込んだ少年役!
第41回トロント国際映画祭
現地時間15日、映画『ルーム』の天才子役ジェイコブ・トレンブレイが「自分はモンゴル人のヤギ飼いだ」と信じ込んだ8歳の少年ウェスを演じた『バーン・ユア・マップス(原題) / Burn Your Maps』の会見(第41回トロント国際映画祭)に出席し、愛らしい魅力を振りまいた。
本作は『ベイマックス』の脚本家としても知られるジョーダン・ロバーツが、同名の短編小説を映像化した家族の再生の物語。ある悲劇によってギクシャクしてしまった両親を持つウェスは、モンゴルの名前を名乗り出し、小学校へも手作りしたモンゴル風の服を着て、これまた手作りのヤギたちを連れて通うようになる。必死なウェスの願いをかなえるため、母親(『死霊館』のヴェラ・ファーミガ)は彼をモンゴルに連れて行くが……。
複雑な役となったが、ジェイコブは「馬の乗り方を学んで、とてもかわいい赤ちゃんのヤギにごはんをあげたんだ」と振り返るなど撮影を楽しんだ様子。「馬には、鞍ナシでも乗ったよ。痛いんだ。僕の言っていることわかるでしょ?」といたずらっぽく目配せして笑いを誘った。ちなみに、モンゴルのシーンは、予算の問題からカナダのカルガリーで撮影された。
ロバーツ監督がジェイコブの起用を決めたのは、昨年のトロント映画祭で『ルーム』(観客賞を受賞)がセンセーションを起こす前のことだ。「オーディションテープのジェイコブに魅了された。演技をしている風ではなくて、この空想のシナリオをリアルに体現していたから」と当時から非凡な才能があったと明かしたロバーツ監督は、「そして本作のクランクアップ直後に『ルーム』がトロント映画祭で上映され、ジェイコブは歴史を作ったんだよ」と説明した。
会見では、そんなロバーツ監督が熱くなったのかFワードを使ってしまう一幕も。ジェイコブから「僕がすぐそばに居るんだよ」と静かに抗議され、「ごめんね。ご両親にも謝ります」と苦笑いで謝罪していた。(編集部・市川遥)
第41回トロント国際映画祭は現地時間18日まで開催