名優・平幹二朗さん急死 82歳
その高い演技力から紫綬褒章、旭日小綬章も受章した名優・平幹二朗さんが、都内の自宅で急死したことが関係者への取材によりわかった。82歳だった。
関係者によると、23日に事務所スタッフが平さんと連絡を取ろうとしたところ応答がなく、家族が平さんの自宅を訪れた際に浴槽の中で倒れている姿が発見されたという。詳しい死因などは今のところ不明。葬儀、告別式の日取りは未定とのこと。
広島で生まれた平さんは、俳優座に所属。仲代達矢らと舞台俳優として注目を浴びる一方で、ドラマ「三匹の侍」に出演しお茶の間にも親しまれる俳優になった。さらに、主演を務めたNHK大河ドラマ「樅の木は残った」「国盗り物語」でより名を知られるようになる。以後も大河ドラマとは縁が深く、「義経」「篤姫」などにも出演していた。
もちろん舞台俳優としても活動を続け、浅利慶太演出の劇団四季舞台「ハムレット」などにも出演し、幅広い演技で世を魅了。また故・蜷川幸雄氏とのコンビも有名で、蜷川氏が演出した舞台「王女メディア」「近松心中物語」「NINAGAWAマクベス」などに出演していた。そして現在放送されているフジテレビの月9ドラマ「カインとアベル」にも出演中だった。
私生活では1970年に女優の佐久間良子と結婚し、1984年に離婚。俳優の平岳大は長男。(編集部・井本早紀)