コリン・ファース、今作のブリジットが一番のお気に入り!
大ヒットした『ブリジット・ジョーンズの日記』とその続編で、ヘマばかりするけどいつも一生懸命な主人公を好演し、世界中の女性の心をつかんだレニー・ゼルウィガーと、元恋人マーク役のコリン・ファースが、11年ぶりの新作『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』について語った。
待望の新作は、独身のブリジットはひょんなことから妊娠してしまい、コリン演じる昔の恋人マークと、パトリック・デンプシー演じるアメリカ人のIT起業家ジャックのどちらが父親かわからず思い悩むというストーリー。
「長年、人々に『いつになったら3作目が観られるの?』と聞かれ続けてきたわ。ブリジットは、すごくたくさんの人々に愛されているキャラクターだから、慎重にやりたかったの。原作者のヘレン・フィールディングに責任を感じたし、ブリジットというキャラクターの伝統に忠実なストーリーにしたかったのよ」と3作目ができるのに長くかかった理由を語るレニー。
1作目の監督シャロン・マグアイアが再びメガホンを取ったこともあり、現場は、ファミリーが集まったようだったと言う。「冬のロンドンで撮影したから日が短かかったし、撮るものも多かったから、集中して仕事しないといけなかったわ。でも、私たちは本当によく笑ったわ。スクリーン上でも、実生活でも、私たちはこういう居心地の悪い真実が大好きなの。(ブリジットが)いくら頑張っても失敗するところを見るのは、とても可笑しいものよ」。
ブリジットは今作で、テレビのプロデューサーとしてニュース番組を手がけており、キャリアアップしている。「多分お給料も前より良くなっているの。だから、彼女のワードローブも前とは違って、もう少しシックになっているわ。それはシャロンの意図的な変更だったんだけど、私の意見では、彼女にはまだやっぱりダサイところがあると思うわ(笑)」。
一方、お堅い弁護士マーク・ダーシーのぎこちなさを再び見事に演じたコリンは、脚本にも少し関わったそうだ。「僕が貢献したのは、彼らしくするために、セリフの量を少なくしたことだよ。あまり表現豊かにすると、キャラクターを混乱させることになる。マークは自分の思っていることを、決して進んで話したりしないんだ」とコリン。また、レニーとの久々の共演をとても楽しんだそうで、レニーがブリジットを生き生きと新鮮に演じていることに感心し、今作のブリジットが一番のお気に入りだそうだ。
ブリジットとマークのやりとりは、このシリーズの大きな楽しみだが、産気づいたブリジットをマークがかついで歩くシーンの撮影は、結構大変だったという。「レニー自身は重くないんだ。少しくらい体重を増やしたのかもしれないけど、僕にはわからない。重かったのはあのお腹だよ。撮影が終わった後、彼女はそれをはずして『持ってみてって』って僕に渡してきたんだけど、重さのほとんどは、その人工物のお腹だとわかったよ」。
長年辛抱強く待っていたファンの期待を上回る出来の今作。いくつになっても変わらずドジでかわいいブリジットに、新たなファンがたくさん生まれそうだ。(取材・文:吉川優子)
映画『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』は全国公開中