オスカー有力も納得!イーサン・ホークの歌唱シーンにただただ鳥肌
ウエストコースト・ジャズシーンを代表するトランペッターにしてシンガーのチェット・ベイカーを描いた伝記映画『ブルーに生まれついて』から、主演を務めるイーサン・ホークがチェットにふんし、彼の代表曲「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」を歌うシーンが公開。究極のラブソングを色気たっぷりに見事歌いあげるイーサンの姿に、オスカー有力とも言われることに納得できる映像になっている。
1950年代、黒人のアーティストたちが中心だったモダンジャズ界へと飛び込んだ、白人のトランペッターでボーカリストのチェット。本作は、甘いマスクとソフトな声で圧倒的人気を誇る裏で麻薬に溺れていた彼が、ある女性との出会いを機に再出発するさまを描いたラブストーリーだ。
この度、チェットの代表曲「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」を、イーサンが1曲まるごと歌うシーンの映像が公開された。フランク・シナトラやエラ・フィッツジェラルドなど、数々の有名ジャズボーカリストもカバーしてきた「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」だが、チェットが少年のような声で歌うカバーはとりわけ人気だ。そんな名曲を堂々と歌い上げたのは、『6才のボクが、大人になるまで。』で2度目のアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたことが記憶に新しい、実力派のイーサン。
スタジオで音楽関係者を前に同曲の録音をするチェット(イーサン)。恋人のジェーン(カルメン・イジョゴ)を見つめ、この究極のラブソング「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」を歌うチェットに、ジェーンは感極まる表情を見せるという、本作の肝とも言えるシーンだ。そして何より驚きなのはイーサンの歌唱力だろう。実に情欲的でしっとりとしたイーサンの声は、聞く者を魅了する。そして最後には、およそ6か月の特訓を積んだトランペットを演奏する姿で締めくくられており、イーサンの役への入り込みのスゴさに鳥肌がじわじわと立つ映像となっている。(編集部・石神恵美子)
映画『ブルーに生まれついて』は11月26日よりBunkamuraル・シネマ、角川シネマ新宿ほかにて全国公開