純潔なリリー・コリンズが泥酔!? ウォーレン・ベイティ18年ぶり監督作
映画『白雪姫と鏡の女王』で注目されたリリー・コリンズが、新作『ルールズ・ドント・アプライ(原題)/ Rules Don’t Apply』について、11月15日(現地時間)ニューヨークのAOL開催のイベントで語った。
1950年代後半、田舎町のビューティーコンテストで優勝したマーラ・メイブリー(リリー)は、世界的な大富豪ハワード・ヒューズ(ウォーレン・ベイティ)所有のハリウッドの配給会社RKOと女優契約を結んで新作のスクリーンテストを受ける中、ハワードの運転手フランク(オールデン・エアエンライク)と出会い、お互い惹かれ合うが、個性的なハワードの性格に二人とも振り回されていく。共演はマシュー・ブロデリック、アネット・ベニングなど。映画『レッズ』のウォーレン・ベイティが18年ぶりにメガホンを取った。
本作は長い間企画されていた。「(構想も含めると)30年くらいね。共演者のオールデンは19歳のときにウォーレンに会っていたけれど、彼はもう26歳になった。この映画は2年半前に撮影され、わたしの撮影期間は2、3か月だったけれど、撮影過程自体はかなりアブノーマルだった。まず、ランチとディナーのミーティングが行われたけど、最初はウォーレンが俳優を理解するための時間に当てられ、4、5日はあまり映画について話さなかった」と明かした。その間にウォーレンは俳優の品定めをしているようで、その後ようやく脚本を渡されたそうだ。
マーラの母親役のアネットとの共演について「本当に素晴らしかった。彼女はウォーレンの実の妻でもあるから、彼ら二人をセットで見ながら、彼らがいかに映画全体を通して精力的に仕事をするのかが、興味深く見てとれた。彼女は(ウォーレンの映画製作の)原動力になっていた。彼女もわたしも即興的なことも好きだけれど、そういう即興は信頼できる共演者とやらなければうまく引き出せないわ」と答えた。彼女は、実際にウォーレンとアネットの自宅で時間を過ごしたそうだ。
教会に通い、純潔なマーラが泥酔するシーンがある。「その酔っ払っているシーンの脚本は約13ページもあって、ページを追うごとにマーラは泥酔していくの。脚本の中でもそのシーンは最もわたしが懸念していたところなの。そのシーンは歌ったり、ピアノを弾いたり、さらに泥酔し、それでもセリフを(ハワードを演じる)ウォーレンにぶつけているの」と困難だったシーンを振り返った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)