「氷菓」実写映画化!山崎賢人&広瀬アリス、ほうたる&えるたそに
米澤穂信による青春学園ミステリー小説「氷菓」が山崎賢人と広瀬アリスのダブル主演で実写映画化され、2017年に公開されることが明らかになった。シリーズ累計発行部数が205万部を突破し、アニメ化やコミカライズもされた「古典部シリーズ」の第1作である同小説は、今年2年連続でミステリーランキング三冠(「このミステリーがすごい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「ミステリが読みたい!」)の偉業を達成した米澤のデビュー作。
古典部に入部した神山高校1年生の主人公・折木奉太郎(おれきほうたろう 愛称:ほうたる)が“学生探偵”となり、古典部の仲間に依頼され日常に潜む不思議な謎を次々と解き明かしていく本シリーズ。2001年に刊行された「氷菓」は単体でも文庫売上60万部を誇り、シリーズの舞台である岐阜県の飛騨高山がファンの間で「聖地」となるほどの人気を博している。本映画は「古典部シリーズ」からは初、米澤作品では『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』(2010)以来の実写映画化となる。
『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』『斉木楠雄のΨ難』などの公開も来年に控えている山崎が演じたのは、「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」をモットーにするクールな省エネ主義の高校生・奉太郎(愛称:ほうたる)。自身初となる“学生探偵”という役どころに挑戦した山崎は撮影を「『無駄な事が嫌いな省エネ主義者』という人物なので感情や動きに無駄が無いように気をつけました」と振り返り、「ほろ苦い青春ミステリーを是非楽しんでいただけたら」とコメント。
一方、見た目は清楚なお嬢様だが、「わたし、気になります」と言い出したら好奇心が止まらない少女・千反田える(ちたんだえる 愛称:えるたそ)を熱演したのは、山崎とは3回目の共演となる広瀬。完成した映画を観た感想を「落ち着いた空間の中に古典部のゆったりとした時間が流れていた気がしました」と語り、「とにかく映像が綺麗で、原作の空気感がより一層出せたんじゃないかなと思いました」と自信をのぞかせている。
原作者の米澤が「若い頃に書いたものですから、台詞の一つ一つに照れてしまい、ややいたたまれない気にもなりました」と語りつつ、「本題たる33年前の謎に入ると演出の一層の冴えに引き込まれ、我知らず観入って『氷菓』とはなるほどこういう話であったかと深く感じ入りました」と評する本作。ほうたるの推理力を見込んだえるたその「10年前に失踪した伯父がえるに残した言葉を思い出させてほしい」という依頼が33年前に起きたとある事件とつながり、ほうたるたち古典部のメンバーは33年前に発行された古典部文集「氷菓」と歴史ある学園祭に秘められた「真実」を解き明かすべく、歴史の中に埋没し、伏せられてきた謎に挑んでいく……。(編集部・海江田宗)
映画『氷菓』は2017年公開