カンバーバッチ、シャーロックからドクター・ストレンジへ!2人の天才役へのアプローチ語る
海外ドラマ「SHERLOCK(シャーロック)」で名探偵シャーロック・ホームズを演じるベネディクト・カンバーバッチが、マーベルヒーロー役に挑戦した主演最新作『ドクター・ストレンジ』が27日より日本公開。本作への思いと共に、どちらも個性的な天才役へのアプローチを語った。
ベネディクトが演じるストレンジは上から目線な物言いが玉に瑕の天才外科医。ごう慢な一方、チャーミングで人間的な魅力にもあふれた、個性的な新ヒーローだ。「彼は医者として症状を正確に見極めて人命を救ったり、人として正しい行いをしている。だからこそシャーロックのようにごう慢な振る舞いをしても許されるのかもね」と分析するベネディクトは「観客が好ましく思ってくれることがとても重要だった。複雑なキャラクターは演じたいけど、それが共感できない人物だったら、みんなの気持ちが離れてしまうからね」と語る。
順風満帆な生活を送っていたストレンジはある日、交通事故で両手の機能を失うことに。治療のために修得した魔術の力で、神秘の世界の戦いに巻き込まれていく。「シャーロックは長ゼリフを覚えるのが難しかったけど、ストレンジの場合は肉体的なアプローチが大きな挑戦だった。1ミリ単位の技術を問われる医療の世界から、魔法の世界で体を使って物理的にも戦うことになる。そんな彼の肉体的な変化も演じなくてはいけなかったからね。けど、すごく楽しかったよ」。
シャーロックやストレンジをはじめ、孤高の天才役のイメージも強いベネディクト。本人も「確かに、みんな知的で社会から孤立したアウトサイダーである点が似ているよね」と認めつつ、「ただストレンジは自己中心的だけどチャーミングでウィットに富んで同僚にも好かれている。シャーロックのように、反社会的なアウトサイダーで、セックスに興味がない偏執狂じゃないんだ。そこには大きな違いがある」と“天才”であることが役の決め手にはならないと証言。「でも同じような役をやっていると思われるのは役者として残念な部分だね。もっと気をつけるべきだったかも」と苦笑する。
ちなみに、「SHERLOCK(シャーロック)」でワトソンを演じるマーティン・フリーマンも『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でマーベル映画に参加。『ホビット』シリーズではそれぞれビルボ役(マーティン)とスマウグ役(ベネディクト)を務めるなど、世界観を共有する作品への出演が続いており、ベネディクトは「マーティンが僕から離れられないのさ! 彼ってば、どんなに僕と一緒にいても足りないみたいなんだよね」と笑顔。ドクター・ストレンジはすでに『アベンジャーズ』シリーズ続編への登場も決定しており、「内容についてはまだ言えないけどすごく楽しみでわくわくしているよ」と期待をあおると、「『ドクター・ストレンジ』の続編もできればいいなと思っている」と展望を語った。(編集部・入倉功一)