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満島ひかり、Folder時代も女優の糧に「昔の自分も感じながら」

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Folderのメンバーとしてデビューした満島 - 写真:高野広美
Folderのメンバーとしてデビューした満島 - 写真:高野広美

 18日より公開される映画『愚行録』で、育児放棄の疑いで逮捕されながら、秘密の過去を持った女性を繊細に演じた満島ひかり(31)。1997年に男女7人組のダンスボーカルグループ・Folderのメンバーとしてデビューし、のちに女子メンバーだけで結成されたアイドルグループ・Folder5として活躍した彼女は、さまざまな紆余曲折を経て、芝居の世界で生きる道を見いだした。今や数々の映画やドラマ、舞台で活躍する女優へと成長した満島が、最新作への熱い思い、そしてこれまでについて語った。

【写真】満島ひかり&三浦大知の2ショット

 本作は、人気小説家・貫井徳郎の直木賞候補作を新鋭・石川慶監督が映画化した衝撃のミステリー。未解決の一家惨殺事件の真相を追う週刊誌記者・田中武志(妻夫木聡)が、育児放棄の疑いで逮捕された妹・光子(満島)をめぐる苦境の中、被害者夫婦と関わりのあった人物たちに肉迫していく姿をリアルに描く。

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 光子を演じているときは、地に足のつかない感覚だったという満島。「田中家の兄妹は、この社会に生きてはいるけれど、自分たちの本性に気が付かれないように生きているのだと思いました。なので、役に自分が近づいちゃいけないとか、何かを表現しすぎないとか、作品と距離をとることを忘れないでいたかった。サジ加減がとても難しかったです」と述懐する。

 さらに、映画への参加が決まってから原作を読んだという満島は「映画にしたら大変なことがいっぱいあるなって思いました。プロデューサーさんや石川監督とお話したときも、どういう意図でこれを映画にしようと思ったのか、根掘り葉掘り聞きました(笑)。さっきまであったことが、振り返るともうなくなっている。そんな話の連鎖をどうやって映像にするのか想像もつかなかったんです」と告白。それでも完成した作品には手応えを感じたようで、「説明っぽくないし、明るくも暗くもない、カラッとしたところが好みでした」と満足そうな表情を見せた。

満島ひかり
ときどき、Folder時代の映像を見たりもするんです

 振り返れば『愛のむきだし』『悪人』『駆込み女と駆出し男』など、その卓越した演技力で、多くの映画ファンを魅了してきた満島。本作でも素晴らしい演技を披露し、女優としてまさに大輪の花を咲かせているが、デビュー当初はFolderのメンバーとして音楽活動に力を注いでいた。

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 「ときどき、Folder時代の映像を見たりもするんです。何年か前までは、わたしじゃない誰かのことを見ているようで不思議な感覚だったんですけど、今はちょっと面白くて。沖縄なまりのままでテレビに出ていたんだなぁとか、このころからマイペースだったんだなぁとか。でも一番は、子供のころからずっと働いてきたという事実に驚いてしまいます」と満島は自身の子供時代に思いを馳せる。

 しかし、そんな時代も女優業の糧になっているようで、「このごろは役者さんとして歌う機会も多くなっているんですが、昔の自分もちゃんと体の中に感じながら、演じたり、歌ったりできることを楽しいと感じています。人とちょっと違った経験をして今、お芝居をしているので、自分のことを異質だと思ってしまうことも、もっとシンプルに人生を歩みたかったなと悔やむこともあったけど、ゴチャゴチャしていておかしいなとやっと言えるようになったのかな」。そう語る満島の澄んだ瞳が、日々の充実感を物語っていた。(取材:坂田正樹)

映画『愚行録』は2月18日(土)より全国公開

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