シャイア・ラブーフの反トランプアート 美術館が中止
俳優のシャイア・ラブーフが1月20日(現地時間)から米ニューヨークのミュージアム・オブ・ムービング・イメージでスタートさせた反トランプのパフォーマンスアートが、中止されたとW.E.N.N.などが報じた。
同作品は「He Will Not Divide Us (彼はわれわれを分裂させることはできない)」と書かれた壁を24時間ライブストリーミングするというもので、通りかかる人は壁に向かって、この言葉を口に出すなどして参加することができるものだった。
しかし、アートの趣旨とは異なる発言をする人も多く、1月26日には「ヒトラーは何も悪いことはしていない」と叫んだ男性とシャイアがケンカになり、シャイアが逮捕される事件が発生。これを受け、美術館側は公衆の安全を考慮し、ライブストリーミングを中止したという。「この作品は暴力の火種となっており、当初の趣旨は崩れ去りました。展示中、何十件もの暴力の危険性と数多くの逮捕が見られ、警察は週7日24時間体制で作品を監視する事態にまで発展していました」と美術館は声明を出している。
このアートは当初、トランプ米大統領の任期中の4年間、展示されることになっていた。ライブストリーミングのウェブサイトには、「美術館はわれわれを見放した」とのメッセージが掲載されている。(澤田理沙)