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石橋静河&池松壮亮がベルリン映画祭に!現代の東京を描いた作品に共感の声

第67回ベルリン国際映画祭

ベルリンで舞台あいさつを行った池松壮亮、石橋静河、石井裕也監督
ベルリンで舞台あいさつを行った池松壮亮、石橋静河、石井裕也監督

 現地時間16日、第67回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門で『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』が上映され、石井裕也監督、主演の石橋静河池松壮亮が観客からの質問に答えた。

『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』場面写真

 本作は石井監督自身の脚本による風変わりな恋物語。最果タヒの同名詩集にインスパイアされたという石井監督は「僕も東京に住んでいますが、今、東京で生きている気分……希望を全く見いだせない、何が起こるかわからない不安を抱えて生きているわけです。少しでも前を向いて生きていく気分にもっていくという意味で、この映画を作りました」と制作の動機を語る。観客の白人男性からは「わたしは中央ヨーロッパに住んでいて東京のことは知らないのですが、それでも共感できました。素晴らしかったです」という声も上がった。

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 主人公は工事現場で働く片目がほとんど見えない男(池松)と看護師をするかたわらガールズバーでも働く女(石橋)。二人のキャラクターについて石井監督は「男のキャラクターは世界を半分しか見ることができない。女のキャラクターの方は負の部分しか見ようとしない、という点で対になっています」と解説した。

 同僚(松田龍平)にうるさがられるほど話続ける男に、恋愛に懐疑的な女と、それぞれに変わったところがある。演じた石橋は「わたしよりも年上のキャラクターで経験していることが多いので、脚本を理解するのが難しかったです。でも東京で生きることについては理解できました」と語り、池松は「気分を感覚的に表現しなければいけなかったので、簡単ではなかったです」と振り返った。

 石井監督は「詩を読んだ印象だけで書きました。なるべくロジックに走らないように、ノリというか気分だけで書こうと思いました。詩は人それぞれ、気分とか生い立ちとか経験とかによって捉え方が変わると思いますが、今回の映画も詩のようにしようという試みがありました」と狙いを明かしていた。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』は5月13日より新宿ピカデリー、ユーロスペースで先行公開 5月27日より全国公開

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