佐藤勝利&橋本環奈、窓ドンシーンはキュンとするより大変!
大ヒット青春小説を映画化した映画『ハルチカ』でダブル主演を果たした佐藤勝利と橋本環奈が、ハルタとチカが運命的再会を果たす窓ドンシーンを撮るために、バスで市内をなんと6周もしていたというエピソードを明かした。
本作は、幼馴染のハルタとチカが廃部寸前の吹奏楽部を立て直し、コンクール出場を目指す青春ストーリー。吹奏楽部の二人の友達以上恋人未満のキュンとなる場面、いわゆる“吹キュン”シーンも劇中には満載だ。その名場面の一つがバスでハルタとチカが出会うシーン。満員のバスで人に押されたチカが思わず、座っているハルタに覆いかぶさり、窓をドン! 二人の距離があわやキスにまで、近づいてしまう。
劇中の吹キュン・シーンを尋ねると橋本は「バスのシーンですね」と即答。「バスや電車通学の人にとっては日常の一コマでありながら、漫画の世界でしかなさそうな、あこがれの場面だと思います」と補足した。
とはいえ、実際にはその窓をドンとする高さ、タイミング、距離などが難しかったらしく、何度も撮影をしたのだという。「ちょうどいい背景でやらなければならないので、一回やると、バスが元の位置に戻るまで10分くらいかかるんです。何度も市内をぐるぐる回って、6周はしたかな。最後にはすっかり道路状況に詳しくなりました」と佐藤は苦笑い。バスは乗員の熱気がこもり、窓を開けずにはいられない暑さにまでなったとか。ちなみに、佐藤が選ぶベスト・吹キュン場面は、防波堤でハルタとチカが抱き合う場面。「ステキなロケーションでした」と振り返る佐藤だが、こちらはこちらでまだ気温の低い春先に夏服の衣装のうえ、夜の潮風が吹き付け、寒さでガチガチに震えていたそうだ。
吹キュン・シーンの舞台裏には思わぬ苦労あり。このエピソードを踏まえたうえで、もう一度、吹キュン・シーンに注目して、鑑賞してみるのも面白いかもしれない。(取材・文:高山亜紀)
映画『ハルチカ』は全国公開中