ハインツをくれ!「MAD MEN」ドンの案が実際の広告に!
エミー賞受賞ドラマ「MAD MEN マッドメン」の第6シーズンでドン・ドレイパー(ジョン・ハム)が提案した米ハインツのケチャップの広告案が実際に採用され、雑誌やニューヨークのビルボードに登場することになったと米ハインツが公式サイトで発表した。
ドンが提案した広告は、フライドポテト、ステーキ、ハンバーガーのそれぞれの写真に、「ハインツをくれ(PASS THE HEINZ)」の文字だけが入ったもの。ケチャップも瓶もまったく写っていないのだ。約50年前の広告業界を舞台にした同ドラマでこの案が出されたとき、ハインツの担当者はあぜんとし、「瓶が写っているべき」「商品を見たい」と注文を付けたが、ドンは消費者が頭の中で商品を想像した方が心に残る広告になると言い切った。
「ドン・ドレイパーは約50年前に『ハインツをくれ』キャンペーンを考案しましたが、現在でも十分通用します。このキャンペーンで気に入っているのは、長い宣伝文句を必要としない点です。食欲をそそる食べ物の写真がメインで、足りないのはハインツだけなんです」とハインツブランドのトップ、ニコール・クルウィッキはAdweekにコメント。ドラマの裏話を知らなくても、十分にパワフルな広告だと言っている。
広告制作者には米ハインツ社の広告を担当しているデヴィッド・マイアミのほか、ドラマ内のドンの広告会社スターリング・クーパー・ドレイパー・プライスの名前も加えられている。(澤田理沙)