岡崎京子「リバーズ・エッジ」が二階堂ふみ主演で映画化!相手役は吉沢亮
1993年から1994年にかけて女性ファッション誌「CUTiE」(宝島社)で連載された、岡崎京子の同名漫画「リバーズ・エッジ」が二階堂ふみ主演で映画化されることが決定した。1990年代を舞台に、河原で発見された死体という秘密を共有する高校生たちの青春を描いた本作で、イマドキの女子高生だがどこか生きづらさを感じるヒロインにふんする二階堂は「衝撃的な空虚、無知ゆえの凶暴、10代でこの作品に出会えた事が財産だと思っています」と初めて原作を読んだときの印象を語っている。相手役に吉沢亮がふんし、『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004)の行定勲監督がメガホンを取る。
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原作は、いじめられっこの山田(吉沢)が、河原で腐りゆく死体を発見するショッキングなストーリー設定、従来の少女漫画とは異なる空虚な若者たちの生々しいセックス&心理描写で注目を浴びた岡崎の代表作。過食症のモデル・こずえ、山田とこずえが心を許すハルナ(二階堂)、山田を執拗にいじめるハルナの恋人・観音崎、山田に片想いするクラスメイトのカンナ、父親のわからない子どもを妊娠するハルナの友人・ルミらそれぞれ事情を抱えた高校生たちのエピソードが交錯していく。
母親と二人暮らしで同い年の彼氏と不自由のない生活を送りながらも、どこか生きづらさを感じるヒロインのハルナを演じる二階堂は、「『実感』に程遠い、若さと強さを纏った女の子。彼女の目線の先を、つい想像してしまいます」と役柄を分析。
一方、吉沢が演じるのは同性愛者であることから学校でいじめられ、ある日死体を発見するというセンセーショナルな役柄だが、「1990年代の高校生が抱える虚無感や何か大きな波にのみこまれて身動きが取れないでいる姿が、現代の若者となんら変わらないと感じた」と言い、「生きている実感が持てず、死体という絶対的な存在にすがることしか出来ない山田くんの感情は、どこか共感してしまうところがありました」とシンパシーを感じている様子だ。
本作で初めて漫画原作の実写に挑む行定監督は「ずっと漫画の映画化に抵抗してきた。しかし、岡崎京子さんの名作はあまりにも魅力的でついに手を染めてしまった」と原作に入れ込んでおり、「1990年代が鮮烈に描かれた傑作を未来ある若い俳優たちと共に今の時代を生きる人たちに届く作品にしたいと思っています」と意気込みを語っている。(編集部・石井百合子)
映画『リバーズ・エッジ』は2018年全国公開