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男の本気!木村拓哉、福士蒼汰、市原隼人が語る、アツい芝居

木村の男気に触れた市原と福士。
木村の男気に触れた市原と福士。 - 写真: 奥山智明

 映画『無限の住人』で主人公の不死身の男・万次を演じた木村拓哉が、共演の福士蒼汰市原隼人とともに、男として、役者として、本気でぶつかり合ったという本作の撮影を振り返った。

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 多くのファンを持つ原作を映像化したのは、鬼才・三池崇史監督。斬られても肉体の中に仕込まれた蟲の力によって何度もよみがえる不死の肉体を持つ万次が、腕を斬り落とされ、体をズタズタにされながら戦いを繰り広げていく姿には鬼気迫るものがある。その裏には、万次の宿敵となる剣客集団「逸刀流(いっとうりゅう)」統主の天津影久を演じた福士、そして己の欲望のために人を斬る冷血漢の尸良(しら)を演じた市原の心に生まれた本気があった。

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 現在23歳の福士は、木村と圧巻の大立ち回りを見せたが「木村さんが万次として斬り掛かってくるとき、その役柄が持つ魂の重みを一太刀ごとに込めてくる」と振り返る。万次になった木村に剣先を向けたとき、木村の目を見たときはその迫力に圧倒されかけたそう。「ヤバいって思わずビビりました(笑)。でも芝居が始まれば、自分自身もその殺気に持っていかなければいけない。セリフがないシーンでも刀を交えることで会話することの大切さを教えていただきました」と大先輩の木村から学んだことは多かったようだ。
 
 福士よりも先輩で三池監督の映画『極道大戦争』に主演している市原は、木村を「本当に出会えてよかったと思えた貴重な方」と表現する。「木村さんは、芝居で自分の身を削ってでも、時間を削ってでも、相手の役者のいいところを最大限に引き出そうとしてくれる。そういう面が見えた瞬間に、木村さんのような方にはなかなか出会うことができないと心から思いました」と話す。木村はたとえ自分が映っていないシーンでも、相手が芝居をしやすいようにと常に撮影現場にいるようにしていたという。カメラが反対側を向いていても、自分の声だけの芝居を100パーセントでやり切る。それが、役者・木村拓哉の姿勢だ。そんな木村を前にしたときの思いを、市原は「ゾクゾクしましたね。唯一無二の存在だと痛感しました」と熱を込めて憧れの俳優への思いを口にした。

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 そんな後輩からの言葉を静かに聞いていた木村は、彼らとの共演について「福士さんと市原さんはもちろんですが、共演者の皆さんによって自分自身も底上げされた気持ちでした」と口を開いた。「彼らが、今の自分たちにできる最大限のものを残していこうという気持ちで一緒に演技をしてくれるのを見ると、同じ種類の人間に会えたように感じました」と共演者への思いを語った。さらに、「うれしかったしホッとした。こんな風に一緒に仕事してくれる人が周りにいるんだなってわかったことで、自分もまだやっていけると思えました」と笑みを浮かべた。

 クランクインから撮影が終わるまで、木村は「ケガをするから」という周囲の反対を押し切り、万次の衣装である雪駄だけで過ごしていたそう。砂利道の上で剣を振ればもちろん足はズタズタになる。それほどの覚悟で撮影現場にいた木村の気合は若手俳優たちのモチベーションも引き上げ、スクリーンに焼けるほどの熱さをもたらした。どんなに斬られても立ち上がる木村拓哉の姿は、俳優として、男としての強さを感じさせるはずだ。(取材・文:森田真帆)

映画『無限の住人』は全国公開中

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