山田孝之、カンヌ受賞の夢に前進!謎の映画が公開へ
今年のカンヌ国際映画祭に「正式応募」する謎の映画『映画 山田孝之3D』が6月16日に公開されることが決定した。本作は、テレビ東京系で放送されたドキュメンタリードラマ「山田孝之のカンヌ映画祭」をきっかけに生まれた作品で、ドラマの主演を務めた山田孝之、山下敦弘監督、松江哲明監督らが集結。劇中映画『穢の森』(けがれのもり)の主演女優を務めた芦田愛菜も友情出演する。
映画誕生のきっかけは、芦田演じる少女が実の母親を殺害するというショッキングな設定の映画『穢の森』を完成させカンヌ国際映画祭での受賞を狙うプロデューサーの山田と、彼から下される無理難題に翻弄される芦田、山下監督らクルーの苦難の道のりをドキュメンタリータッチで描いた連続ドラマ「山田孝之のカンヌ映画祭」。
『穢の森』は、山田が山下監督と共にカンヌに赴き映画祭の運営スタッフに受賞作品の傾向を尋ねたり、『殯(もがり)の森』(2007)で同映画祭のグランプリに輝いた河瀬直美監督にアドバイスを仰ぐなど、入念なリサーチのもと進められたプロジェクトだったが、山田の熱意のあまりトラブルが続発。途中、少女の父親役(後に木に変更)として登場した村上淳に加え、母親役の長澤まさみが脱ぐ脱がないの押し問答のすえ降板し、先週放送された第11話ではついに主演女優の芦田も降板、山下監督とも決裂する最悪な事態を迎えた。
そして、山田孝之の思考にダイブするという新たな野心作『映画 山田孝之3D』が生み出され、24日深夜に放送された「山田孝之のカンヌ映画祭」の最終回では今年のカンヌ映画祭に「正式応募」したことを発表。「カンヌ映画祭で賞をとる」目標を継続することとなった。山田は「2016年、僕と山下さんは手を取り合い、衝突を重ね、決別し、再び手を取り合い一つの映画を完成させました。この映画には僕の今までの人生とこれからの全てが詰め込まれています。それを引き出せたのは山下さんとの関係無しでは成せないことでした」と前作「山田孝之の東京都北区赤羽」(2015・テレビ東京系)でも組んだ山下監督との日々を述懐。
さらに「僕は芦田さんと出会ったことでたくさん失い、たくさん発見することができました。いつか芦田さんのような大人になるため、山田孝之は現実をぶち壊し続けて生きていきます」と芦田に賛辞を贈っている。(編集部・石井百合子)