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中谷美紀、性同一性障害の役に挑戦 東野圭吾「片想い」がドラマ化

髪をバッサリ切って、役に挑む中谷美紀
髪をバッサリ切って、役に挑む中谷美紀

 ベストセラー作家・東野圭吾がジェンダーを題材にした小説「片想い」が、WOWOWでドラマ化。中谷美紀が性同一性障害の主人公を演じることが明らかになった。本作の出演に当たり、中谷は役柄に近づけるために筋力トレーニングを実施。さらに髪の毛をバッサリと15センチカットし、役づくりに臨んだという。

【画像】髪をバッサリ切る前の中谷美紀

 中谷が演じるのは、性同一性障害の主人公・美月。大学時代、アメリカンフットボール部に女子マネージャーとして所属していた美月は、エースQB(クオーターバック)だった西脇の前に突如現れて、「オレは、人を殺した」と告げる。自身が性同一性障害であり、今は男として生きており、人をあやめてしまったと語る美月。衝撃の告白を受けた西脇は、かつての青春時代の仲間を守ることを決断する。

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 WOWOWの藤原麻知プロデューサーが、「中谷さんに断られたらこの企画は実現しなかった」と明かすほど中谷ありきの企画だった本作。一方の当人である中谷は「初めて東野圭吾さんの作品を演じさせていただくこととなりましたが、諸手を挙げてというよりは、むしろ大変な役目を背負ってしまい、狼狽しております」と正直な気持ちを吐露。「美月という自らの生まれた性別に違和感を抱く人物の生きづらさを丁寧に描きつつ、スリリングなサスペンスでもあり、仲間達の深い友情の物語でもあり、大人のための上質なエンターテインメントとして読み応えがあったと同時に、演じる側としては、大変ハードルの高い作品だったため、恐れおののきました」と言う。

 また撮影に挑む際には、「現場で理沙子(美月が恋した女性)を熱い視線で見つめるうちに、もう女性に戻れなくなってしまうのではないかと、少々心配にはなります」と役に没入している様子。中谷は「男らしさを追求しつつも、美月の台詞にもある『どんなにあがいても本物にはなれない』という悲哀を表現できたらと思います。 また、美月と同じ悩みを持つ方々がご覧になった際に、ご自身を受け入れ、認めるための後押しとなるような作品になるよう願っています」と語っている。

 原作者の東野は「この役を引き受けてくださったというだけで、役者としての魂の強さを感じます。 自由に、大胆に演じてくだされば、それが美月だと思います」とエール。監督と脚本はドラマ「変身」の永田琴(監督)、吉田紀子(脚本)が務める。連続ドラマW「片想い」は2017年秋にWOWOWで全6話(第1話無料放送)放送。(編集部・井本早紀)

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