永遠の王子・及川光博に聞く、芸能界を生き抜くためには?
特殊能力者たちの頭脳戦を描く映画『サクラダリセット 後篇』で物語のキーパーソンを演じた及川光博が、撮影を振り返りつつ、競争の激しい芸能界で走り続けるための能力について持論を明かした。
1996年に歌手デビューを果たし、王子キャラクター“ミッチー”として一気にスターダムに駆け上った及川。その後、『相棒』シリーズの2代目相棒・神戸尊など、俳優としても頭角を現し、20年以上にも渡って活躍してきた彼は、芸能界で生き抜くために必要な能力について、「僕の場合は、がっつかないことですね」と断言。その理由を「欲を出し過ぎると絶対に足元をすくわれる。常に分相応の幸せに感謝しつつ、ちょっとだけハードルを上げて、自分への負荷をかける。何でもかんでも手に入れようとすると、欲の深さが顔に出ますから」と真剣な眼差しで持論を述べた。
本作では特殊能力者たちを監視するミステリアスな管理局対策室室長・浦地正宗を熱演。「浦地には(自身の能力の影響で)“今”しかないので、シーンごとにクレバーだったり、クレイジーだったり、まるで別人のようなんです。そんな風にひとりの人物を演じるのは初めてでした」とカメレオン的に表情を変えながら演じていたことを告白。撮影現場では共演者の平祐奈から「ミッチーさま」と呼ばれていたそうだが、「もう中年です。いつまで王子やってんだよ! って感じですよね」と言いつつも、王子として安定の存在感を見せつけた。
そして最後に、「50代になるのが楽しみなんです。それまであと数年はガムシャラに歌って踊って芝居して、50代はゆとりをもって、もっと優雅に人生を楽しみたい。言葉が好きなので、プライベートで書道をしてみたいですね。直筆で詩を書いて、居酒屋のトイレにでも貼ってみようかな(笑)」と昔からまったく変わらないキラキラ王子スマイルで今後の抱負を語った。(取材・文:斉藤由紀子)
映画『サクラダリセット 後篇』は全国公開中