『ヨコハマメリー』監督11年ぶり新作ドキュメンタリー9月公開!ウエンツ瑛士ら出演
顔を白く塗り“ハマのメリーさん”と呼ばれる伝説の娼婦の半生を追った『ヨコハマメリー』(2006)で注目を浴びた中村高寛監督11年ぶりの長編ドキュメンタリー『禅と骨』が9月2日より全国順次公開される。横浜生まれの禅僧ヘンリ・ミトワに密着し、その破天荒な生きざまをアニメ、ドラマパートを交えて映し出す異色作で、ドラマパートでは俳優、タレント、歌手のウエンツ瑛士が若かりしヘンリを演じる。
ウエンツ瑛士出演!映画製作に燃える禅僧に密着するドキュメンタリー予告編
中村監督が8年の歳月を費やして完成させた本作の主人公となるヘンリは、1918年、アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれた日系アメリカ人。日本文化をこよなく愛し、茶道・陶芸・文筆にも優れた才能を発揮し、京都の世界遺産・天龍寺の禅僧として晩年を過ごしていた彼が、80歳を目前に突如、長年夢見ていた童謡「赤い靴」の映画化を宣言。家族や周囲の人々を巻き込みながら、これまで築き上げてきた文化人としての地位から逸脱していくさまを、彼の波乱に満ちた過去を絡めながら追いかける。
公開となった予告編では、「風流人」「国宝」と評される一方で「35mmで映画を撮りたい」と映画製作に燃え、時に「だから今撮ってくれって言ってんだよ! 暗くなったら撮れへんやんか」などと監督に罵声を浴びせるヘンリのエキセントリックな人となりが映し出され、何者かに殴られるショッキングな映像も。ウエンツが血気盛んな青春期のヘンリを演じるドラマパートも見られ、「粋人か、変人か?」謎めいた人物像に引き込まれる。
ドラマパートでは、ウエンツのほか新橋の芸者だったヘンリの母親に余貴美子がふんするほか、永瀬正敏、佐野史郎、緒川たまき、映画監督、俳優の利重剛らが出演。ナレーションを仲村トオルが務める。アニメパートのキャラクター原案は、人気漫画家・今日マチ子。挿入曲に岸野雄一×岡村みどり×タブレット純の「赤い靴」、岸野雄一×重盛康平×野宮真貴の「京都慕情」、エンディング曲にコモエスタ八重樫×横山剣(CRAZY KEN BAND)の「骨まで愛して」。音楽に中村裕介、エディ藩、大西順子、今野登茂子、寺澤晋吾、武藤イーガル健城が名を連ねる。(編集部・石井百合子)
映画『禅と骨』は9月2日よりポレポレ東中野、キネカ大森、横浜ニューテアトルほか全国順次公開