女優・野際陽子さん死去 “冬彦”佐野史郎が追悼「第二のお母さん」
ドラマ「キイハンター」「トリック」などで知られる女優の野際陽子さんが亡くなった。15日に各メディアが報じたもので、訃報を受け、ドラマ「ずっとあなたが好きだった」(1992)で親子を演じた俳優の佐野史郎はブログに追悼の言葉をつづった。
1936年生まれの81歳だった野際さんは、NHKアナウンサーを経て1963年にドラマ「赤いダイヤ」(TBS)で女優デビュー。1968年から放送されたアクションドラマ「キイハンター」の津川啓子役で人気を博した。数々の映画・ドラマで活躍し、1992年の「ずっとあなたが好きだった」(TBS)で、マザコン気質の息子“冬彦”を溺愛する母親を演じて話題を呼んだ。
野際さんの訃報に佐野は、ブログで「野際さん…ていうか、野際ママ。第二のお母さん」と切り出すと、「プライベートでも、かつてのドラマの共演者たちとたまには食事した。こないだ会ったばかりな気がするのに。インテリジェンスあふれる会話から、下ネタまで、楽しかったなあ。辛いそぶりなんかカケラも見せず…。なんだか実感がない」と胸中を吐露。
一方で、「さっき坂井真紀ちゃんと電話で話しして、事実を受け止めた」と続けると、「野際ママ…身体はなくなっても、作品の中ではまだ生きてるよ。そういや、ドラマの中とはいえ、人生で最後にキスしたのが僕でゴメンなさい。野際陽子さん、本当にありがとうございました。安らかにお眠りください」と故人をしのんだ。
「ガラスの仮面」(テレビ朝日)の月影千草や「トリック」(TBS)の山田里見など、印象的な役を務めた野際さん。今年も倉本聰が脚本を手掛けるドラマ「やすらぎの郷」に出演していた。(西村重人)