出演者の不祥事…お蔵入り?公開すべき?世間の意見は
芸能人の不祥事が発覚するたびに、その人の出演作品の行方に視線が集まる。中には放送や公開が中止となり、そのままお蔵入りしてしまう作品も。果たして、世間はそうした作品にどのような対応を望んでいるのだろうか?
2016年に女性への強姦(ごうかん)致傷容疑で逮捕され不起訴処分となった俳優の高畑裕太の場合、日本テレビ系「24時間テレビ39 愛は地球を救う」内のスペシャルドラマ「盲目のヨシノリ先生~光を失って心が見えた~」ではNEWSの小山慶一郎、映画『L-エル-』では成田凌が代役を務め、再撮影をする事態となった。
同様に、作品のお蔵入りは免れたものの関係者が対応に追われたケースとしては、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された橋爪遼が出演していた映画『たたら侍』がある。こちらは逮捕を受けて一度は上映終了したものの、再編集を行って上映が再開された。
そして、未成年者との飲酒を行い、不適切な関係を持ったとして無期限で芸能活動を停止中の小出恵介の場合は、予定されていたドラマ「神様からひと言 ~なにわ お客様相談室物語~」(NHK)が放送中止に。放送直前の出来事とあって、作品を楽しみにしていた人から惜しむ声があがっていた。
このように様々なケースがあるが、世間の意見はどうなのだろうか。Yahoo!ニュースの意識調査「出演者の不祥事で作品お蔵入り、どう思う?」(合計投票数:12万2,290票、男女比は77.1%:22.9%)の結果では、「やむを得ない」が30.7%、「公開すべき」が62.7%、「わからない/どちらとも言えない」が6.6%で、「公開すべき」が半数以上を占め、「作品に罪はない」「観る観ないは視聴者・観客が決める」といったコメントが寄せられている。一方で、「わからない/どちらとも言えない」や「公開すべき」派は、「不祥事の内容によるので一概に決められない」「法律を犯したのだから仕方ない」といった意見が見受けられた。
海外では不祥事が発覚した場合どう対応しているのだろうか。オスカー有力候補として注目されていた『ザ・バース・オブ・ア・ネーション(原題) / The Birth of a Nation』は、ネイト・パーカー監督の過去のレイプ疑惑が持ち上がり、無罪判決を受けたものの被害を訴えた女性が自殺していたことが取り沙汰され、賞レースから外れてしまった作品だが、物議を醸した後も映画は予定通り公開されている。(湯田史代)