阿部寛「新参者」シリーズ完結へ 最大の謎が明らかに
阿部寛主演、東野圭吾原作の「新参者」シリーズの完結編となる映画『祈りの幕が下りる時』が、2018年に公開されることが明らかになった。
2010年4月に連続ドラマとしてスタートし、阿部演じる日本橋署に異動してきた鋭い洞察眼を持つ凄腕の刑事・加賀恭一郎が、謎に包まれた殺人事件の真犯人を捜すというサスペンスと、さまざまな人との触れ合いを通して謎を解明していくヒューマンドラマで人気を集めた本シリーズ。その後、2本のスペシャルドラマ「赤い指」「眠りの森」が製作されたほか、2012年1月には『麒麟の翼 ~劇場版・新参者~』として映画化された。
原作は2013年9月に発売された加賀恭一郎シリーズ10作目「祈りの幕が下りる時」。これまで加賀の類希なる推理力でさまざまな事件が解決されてきたものの、未だ明かされていない謎=“加賀の母の失踪”。過去の作品で何度も触れられていながらも、解き明かされなかった“最大の謎”がついに明らかになる。
加賀役の阿部のほか、加賀のいとこで警視庁捜査一課刑事・松宮役の溝端淳平、加賀の父親を看取った看護師・金森役の田中麗奈、加賀と確執のある亡き父・隆正役の山崎努らレギュラーキャストが続投。さらに、今作のキーとなる女優・演出家の浅居博美役に松嶋菜々子がふんする。
阿部は「3年ぶりに加賀恭一郎を演じることになりました。このシリーズは人形町から始まりました。今回は人形町でも撮影をしているのですが、ここに帰ってくると気持ちが引き締まり、『新参者』をやっていた当時の思いがよみがえります」と感慨深げ。
阿部と初共演となる松嶋は「阿部さんとは初めてご一緒させていただきますし、長年の人気シリーズに参加させていただくことをとても光栄に思っております。私が演じる浅居博美という役は、悲しい過去を背負った陰のある女性という印象です。撮影にはこれから合流となりますが、レギュラーの出演者の皆さんと共に素敵な作品にできたらと思っております」と意気込んだ。
原作者の東野も「ついにこの小説が映像化されるのかと思うと、感慨深く、そして末娘を嫁に出すような寂しさがあります。とはいえ阿部さんはもちろんのこと、この役者さんたち、このスタッフならば何の心配もないと確信しております。良き作品に仕上がることを祈っています」とコメントを寄せた。
映画『私は貝になりたい』や、大ヒットドラマ「半沢直樹」「下町ロケット」を手掛けた福澤克雄がメガホンを取る。(編集部・中山雄一朗)