兄妹による魔女殺しは正当防衛…?「昔話法廷」8月放送の新作に「ヘンゼルとグレーテル」「さるかに合戦」
「もしも、昔話の登場人物が訴えられたら……!?」という角度から、子どもたちになじみ深い昔話を見るNHK・Eテレの法廷ドラマシリーズ「昔話法廷」の新シリーズが8月に放送され、「ヘンゼルとグレーテル」「さるかに合戦」が題材となることが明らかになった。
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2015年から毎年夏に放送されているこの番組は、検察官、弁護人、被告人、証人のやり取りを、一人の裁判員の目線で描く。これまでの放送では「三匹のこぶた」「カチカチ山」「白雪姫」「アリとキリギリス」「舌切りすずめ」「浦島太郎」をモチーフに裁判が繰り広げられ、話題を呼んだ。
8月14日に放送される第7話は「ヘンゼルとグレーテル」裁判。お菓子の家に暮らす魔女が、かまどの中で焼殺され、金貨を全て奪われた事件。強盗殺人の罪に問われるのは、親に捨てられお菓子の家で保護されていたヘンゼルとグレーテルの兄妹だ。しかし、2人は、魔女殺しについては正当防衛を主張。“人食い”から身を守るための行為であり、罪に問われるものではないと訴える。
そして8月15日放送の第8話は「さるかに合戦」裁判。かにの母子が、体を砕かれ殺された事件。逮捕されたのは猿。まだ青くて硬い柿を、殺意をもって執ようにぶつけたという罪を認める猿に、検察官は「残虐極まりない」と死刑を求める。一方、弁護人は、猿が十分に反省し更生していること、衝動的な犯行で計画性がないことを主張し、「猿は生きて償うべきだ」と訴える。
誰にとってもなじみの深い昔話を新たな視点から見つめ、最後に“判決”が下されず視聴者に結論をゆだねるこのドラマ。今回の放送では小林聡美、小澤征悦、須賀健太、小西真奈美など実力派キャストがそろう中、「ヘンゼルとグレーテル」の回では、大河ドラマ「おんな城主 直虎」で大人顔負けの演技が話題になった新井美羽が“被告人のグレーテル”を、連続テレビ小説「ひよっこ」でメガネの澄子役で注目を浴びた松本穂香が“裁判員”を演じる点も見どころだ。(編集部・小山美咲)
「昔話法廷」はNHK・Eテレにて第7話が8月14日午前9時30分~45分、第8話が8月15日午前9時30分~50分放送