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中島健人が両親に芸能界入りを宣言した日

実写版『心が叫びたがってるんだ。』イメージビジュアル
実写版『心が叫びたがってるんだ。』イメージビジュアル - (C) 2017映画「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会 (C) 超平和バスターズ

 大ヒットアニメを実写化した青春映画『心が叫びたがってるんだ。』(7月22日公開)で主人公の高校生・拓実にふんした Sexy Zone中島健人が、役柄にちなみ、これまでの人生において最も言い出すのが難しかったのは、「両親に芸能界入りを相談するとき」だったと振り返った。それまで「芸能の仕事なんてダサい!」と両親に言い切っていただけに、どう切り出せばいいのか相当思い悩んだと述懐する。

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 ある瞬間にふと「自分のオリジナリティーを発揮できるのはこの世界しかない」と目覚めた中島は、言動をいきなり180度転換。「アルバムを見れば一目瞭然なのですが、カメラの前で笑うことが全くできなかった。両親と行ったハワイでさえ、サーフボードを片手に不機嫌な顔をしていますから。ところがジャニーズ入りを志した翌日の、中学三年生の修学旅行からめちゃくちゃ笑顔の写真になっていました」というから、その切り替えの早さに驚く。

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 その見事な変わり身を、「ちょっとした切り替えで全てが変わるんです」と実感を込めて解説する中島。「踏み出せなかった一歩を無理矢理でもいいから踏み出せば、意外と世界が変わる。今日は一日中ニコニコしてみようと無理にやり過ごせば、目の前の景色が変わっていく。だから親に対しても、新しい自分にパッと切り替え、笑われてもいいからとアイドルの自分を演じました。まだ事務所に入ってもいなかったのに(笑)」とその経緯を明かした。

 それにより、すんなり両親の共感を得られたというが「ずっと猫背だった僕が急に背筋を伸ばすと周囲に“どうした!?”と思われますよね。その違和感こそが成功へのステップで」と経験に裏打ちされた自信を示す。そして「新しい役や自分を演じ続けると、いつの間にかそれが自然になっていく。そもそも人間って誰しも何かを演じて生きている。その役が一つ増えただけ。無理だと思ったら一つ前の自分に戻ればいい」と踏み出すことを躊躇する人の背中を押す。

 映画では、現在の中島とは対極にあるような内向的な高校生・拓実にふんしている。拓実は、いつしか人と本音で話すことが怖くなり、人付き合いが苦手になってしまったキャラクター。そんな彼が、幼少期のトラウマから言葉を発することができない順(芳根京子)ら挫折や悩みを抱えるクラスメイトたちと共にミュージカルの上演に奮闘する姿が描かれる。

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 恋と友情と家族、自分らしさなど、ティーンエイジャーの心の機微をつづり、2015年に大ヒットを記録した同名アニメーション映画、通称『ここさけ』を実写映画化した本作は、原作アニメの雰囲気を守りつつ、中島をはじめ芳根、石井杏奈寛一郎らフレッシュな顔ぶれがそれぞれの役に命を吹き込んだ、みずみずしい青春映画に仕上がった。

 「僕たち(キャスト)4人も、会った瞬間からすぐに波長が合うくらい、出会うべくして出会った存在だと感じました。主人公は拓実だけではなく4人全員。それぞれが求めたハッピーエンドの先には、それぞれの青春が待っている。この映画を観て、それを一緒につかんでいただけたらうれしいですね」と映画の出来に胸を張った。(取材・文:折田千鶴子)

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