米林監督『メアリ』壮絶な製作現場がフラッシュバック「後半の作画の量で気持ち悪く…」
映画『メアリと魔女の花』大ヒット御礼舞台あいさつが25日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、米林宏昌監督とメアリ役声優の杉咲花が出席した。この日、米林監督と杉咲は会場に集まった子供たちと一緒に映画を鑑賞したが、作品の持つ圧倒的な映像美について触れられると、米林監督は「後半の作画の量を見ると胸が気持ち悪くなってしまいました」と監督ならではの感想を述べ、「本当によく完成できたなと思います」と胸をなでおろしていた。
鑑賞後に行われた子供たちとのティーチインでは、「どうしたら女優や映画監督になれるか?」や「絵をうまく見せるコツは?」という質問が投げ掛けられた二人。米林監督は「僕も知りたいです」と笑顔を見せると、「いろいろなものに興味を持ち、しっかり見て正直に描くことかな」と回答。そのまま即興でメアリの絵も披露した。
そんな米林監督の姿に杉咲は「わたしも絵が得意なんです」と言うと、米林監督に追随。色紙の真ん中に小さく個性的なメアリを描き上げると、米林監督からは「小さいね」という指摘も。出来に関して問われた杉咲は「40点ぐらい。人を描くのは得意なのですがキャラクターは難しいですね」と苦笑いを浮かべていた。
客席いっぱいの子供たちに米林監督が「楽しんでもらえましたか?」と呼び掛けると、大きな拍手が巻き起こる。子供たちの満足そうな表情に杉咲は「わたしの隣の席で映画を観ていた女の子2人が、まっすぐにスクリーンに向かっている姿をみてうれしくなりました」と笑顔を見せると、子供たちとハイタッチや握手をするなど、楽しそうな時間を過ごしていた。
7月8日の公開から17日間で、動員約130万人、興収15億8,000万円という好調な滑り出しを切り、全世界155の国と地域での公開も決まっている本作。杉咲が「30秒の予告だけで、世界で手を上げてもらったんですよね」と作品の持つ力に脱帽していると、米林監督も「日本はもちろんですが、世界中の人に観てもらえるのはとてもうれしい」とコメント。また監督は「この映画を観たあと、自分の物語につながっていってもらえれば。僕の魔法はアニメーションですが、映画を観た一人一人が、自分にとっての大切な魔法を持ちながら過ごしてもらえたらうれしいです」と作品に込めたメッセージを伝えていた。(磯部正和)
映画『メアリと魔女の花』は公開中