実写版「ベルばら」も!ジャック・ドゥミ&ミシェル・ルグラン特集上映10月開催
1967年の名作ミュージカル映画『ロシュフォールの恋人たち』の製作50周年と、同作の音楽を手掛けた作曲家ミシェル・ルグランの生誕85周年を記念した特集上映「シネマ・アンシャンテ」が、10月14日より一週間限定で YEBISU GARDEN CINEMA で開催。『ロシュフォールの恋人たち』のほか『シェルブールの雨傘』(1964)、『ロバと王女』(1970)、そして池田理代子の漫画を実写化した『ベルサイユのばら』(1979)の4本がすべてデジタル・リマスター版で上映される。
1960年代から70年代にかけてタッグを組み名作を生んだフランスの名匠ジャック・ドゥミと、ルグラン。『雨に唄えば』(1952)のジーン・ケリーや『ウエスト・サイド物語』(1961)のジョージ・チャキリスらダンスの名手が集結した『ロシュフォールの恋人たち』、フランスの港町に暮らす17歳の少女と20歳の自動車整備工の恋を、すべてのセリフを歌で表現した画期的なミュージカル『シェルブールの雨傘』、シャルル・ベローの童話に基づき、父である王に求婚され逃れようとする王女のファンタジー『ロバと王女』は、いずれも主演のカトリーヌ・ドヌーヴの美貌が映える3本。
そして、宝塚歌劇やアニメでも親しまれる池田理代子の漫画に基づく『ベルサイユのばら』は、18世紀のパリを舞台に、令嬢でありながら将軍の父により軍人として育てられたオスカル(カトリオーナ・マッコール)を主人公にした物語。革命運動を背景に、王妃マリー・アントワネット(クリスティーナ・ボーム)の近衛隊に配属され、王妃の愛人フェルゼン(ヨーナス・ベリストローム)に恋したオスカルの片想い、彼女と兄弟同然に育った乳母の孫アンドレ(バリー・ストークス)の身分違いの恋が描かれる。
ドヌーヴをはじめ芸達者なキャストの名演、きらびやかな美術や衣裳、叙情あふれる音楽に魅せられるラインナップとなっており、『ロバと王女』『ベルサイユのばら』は、デジタル・リマスター版での上映は今回が初となる(『ロバと王女』は2005年にデジタルニューマスター版が公開)。特集上映のタイトルになっている「シネマ・アンシャンテ」とはドゥミとルグランが自分たちの映画を指して作った造語で、Cinema(映画)とchanter(歌う)をかけ「映像と音楽の分かち難い関係」を表しているという。(編集部・石井百合子)
『ロシュフォールの恋人たち』製作50周年企画 シネマ・アンシャンテ ジャック・ドゥミ+ミシェル・ルグラン デジタル・リマスター版特集上映は、10月14日から20日まで YEBISU GARDEN CINEMA にて1週間限定公開