元夫が過激すぎる小説を送りつけてきた…愛か復讐か?トム・フォード最新極上ミステリー
世界的ファッションデザイナーのトム・フォードが『シングルマン』以来4年ぶりに映画監督を務めた新作サスペンス『ノクターナル・アニマルズ』から特報が公開され、エイミー・アダムスとジェイク・ギレンホール演じる元夫婦が繰り広げる複雑な物語の一端が披露された。
第73回ベネチア国際映画祭で審査員グランプリを受賞した本作は、『メッセージ』のエイミーと『ナイトクローラー』のジェイクという実力派2人を主演に迎え、愛と残酷さ、復讐と償いのきわどい境界線を揺れ動く元夫婦の心を描きだす極上ミステリーだ。
スーザンは夫とともに経済的には恵まれながらも心は満たされない生活を送っていた。ある週末、20年前に離婚した元夫のエドワードから、彼が書いた小説「夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)」が送られてくる。彼女に捧げられたその小説は暴力的で衝撃的な内容だった。いつしか、再会を望むようになるスーザン。彼はなぜ小説を送ってきたのか。それはまだ残る愛なのか、それとも復讐なのか。
この度公開された特報では短いながらも、本作が高く評価された理由の一つにもなっている、スーザンとエドワードの“過去”と“現在”、さらにはエドワードの執筆した“小説”が交差する複雑な構造を見て取ることができる。スーザンがエドワードから小説「夜の獣たち」を受け取ったことですべてが動き出し、その悪夢のような小説の内容と、それを送りつけてきたエドワードの真意を考えるスーザンが彼との過去を振り返る様子が映し出されていく。
エイミーとジェイクに加え、過激な小説パートにもマイケル・シャノンとアーロン・テイラー=ジョンソンといった演技派が出演しており、マイケルが第89回アカデミー賞助演男優賞にノミネート、アーロンが第74回ゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞を果たしている。豪華俳優陣の迫真の演技と、予測のつかない展開に最後まで息をつかせぬ作品に仕上がっている。(編集部・石神恵美子)
映画『ノクターナル・アニマルズ』は11月TOHOシネマズシャンテほか全国公開