実写『ジョジョ』主演・山崎賢人、スタンド掛け声の完成度に自信
荒木飛呂彦の人気コミックを三池崇史監督が実写映画化した『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』で主要人物を演じた山崎賢人と伊勢谷友介が、キャラクターたちの独特のポーズなどで知られる原作の要素の“再現”について、撮影時のウラ話と共に明かした。
独特のグラフィックセンス、奇抜な世界観、登場人物たちの特殊能力を具現化した「スタンド」の描写など、実写化するにはハードルが高いと言われていた「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ。主人公の高校生・東方仗助を演じた山崎は、「すごいプレッシャーでしたけど、原作を読んで仗助の人間性を自分の中で積み重ねていって、漫画の顔つきや角度まで考慮して演じました」と撮影を振り返る。
さらに山崎は、原作独特のポーズを演技に取り入れることにも挑戦したとのこと。しかし、「ポーズを入れたテイクで一度はOKになったんですけど、外見の動きよりも中身を大事にしたほうが生きた“人”になると三池監督が判断されたんです」とそのテイクはカットになったことを告白。
すると仗助の甥で物語のキーマンでもある空条承太郎を演じた伊勢谷も、原作の特徴である“各キャラクターがバトル中にスタンドの名前を叫ぶ描写”に挑んだことを明かす。「『スタープラチナ・ザ・ワールド』というセリフを英語発音で撮ったんです。結構ハマッていたらしいのですが、監督は最終的に違うバージョンを採用したらしいです」とのこと。実写版という生の体を持った俳優たちが登場する作品で、原作をどこまで意識した演出を取るのか。今作ではその部分も鍵となっているようだ。
そんな中、二人が口をそろえて「うれしかった」と顔をほころばせたのが、原作でスタンドたちが攻撃する際の「ドララララ」「オラオラオラ」といった掛け声の収録。「単体の“ドラ”と“ドララララ”と連続する声を撮りました。仕上がりが楽しみです」と山崎が語ると、原作シリーズの連載が始まった1986年当時からファンだったという伊勢谷も、「“オラオラ”には思い入れがあるので本当に言いたかった。でも、いざ本番となると喜びのままオラオラ言うわけではないので、キャラに合わせた発声がなかなか難しく……でも、すごく楽しかったです」と笑みを見せた。その掛け声は完成版で生かされている。(取材・文:斉藤由紀子)
映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』は全国公開中