上半期興収1位は『美女と野獣』!ベストテン中8本に洋画 - 上半期映画ランキング
2017年上半期(2016年冬~2017年6月公開作品)の映画作品(洋画・邦画総合)興行収入ベストテンが文化通信社より発表され、1991年公開のディズニーアニメの名作をエマ・ワトソン主演で実写映画化した『美女と野獣』が上半期ナンバーワンを記録した。
同作の最終興収は125億円(以下、数字は一部推定)。配給のウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンとしては、昨年上半期の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(公開日は2015年12月)に続き、2年連続での興収100億円突破作品となった。そして2位には「ハリー・ポッター」新シリーズとなる『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』がランクイン。上位2作品が実写洋画作品となった。
映画界ではここしばらく“邦高洋低”の傾向が続いてきたが、今年の上半期はベストテン中8本が、洋画で占められるなど洋画の強さが際立った。一方の邦画作品はアニメ作品が2本入ったのみで、邦画の実写作品は1本も入っていない。数字で見ても邦画の上位10作品の合計が約297億円であるのに対して、洋画の上位10作品の合計は約513億円と圧倒的。昨年の上半期洋画上位10作品の合計興収が約359億円であったことからも、今年上半期の洋画が好調だったことがうかがい知れる。
今回、邦画でランクインしたのは、3位の『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』と、7位の『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』。両作品ともシリーズ最高興収を更新しており、全体的に邦画が伸び悩む中、定番アニメシリーズの強さを見せつけた。また、洋画アニメ作品ではディズニーの『モアナと伝説の海』、ユニバーサル・スタジオ/イルミネーション・スタジオの『SING/シング』の2作品がランクイン。洋邦合わせてアニメは4作品がベストテン入りを果たしている。
今年の夏も『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』『怪盗グルーのミニオン大脱走』という洋画作品が大ヒットを記録中であることから、まだまだ洋画好調の傾向は続きそう。そこに邦画作品がどれだけ食い込むことができるのか。下半期の推移にも注目したい。(ランキング・数字などは興行通信社、文化通信社、配給元など調べ)(取材・文:壬生智裕)
【2017年の上半期外国映画興収ランキングトップ10】(最終興収の数字は一部推定)
1『美女と野獣』125億円
2『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』73億円
3『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』68億7,000万円
4『モアナと伝説の海』51億5,000万円
5『SING/シング』51~52億円
6『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』46億3,000万円
7『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』44億3,000万円
8『ラ・ラ・ランド』44億円
9『バイオハザード:ザ・ファイナル』42億7,000万円
10『ワイルド・スピード ICE BREAK』41~42億円