素顔もワンダーウーマン!ガル・ガドット、気づいてほしい「一番大切なもの」
映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で歴戦の勇士として鮮烈なデビューを飾ったヒーローの過去を紐解く『ワンダーウーマン』で主演を務めたイスラエル出身の女優ガル・ガドットが、新たなヒーローそのもの素顔をのぞかせながら、本作を語った。
【写真】ヒーローとはこういうこと!強く優しい『ワンダーウーマン』
孤島で暮らす女性のみの部族のプリンセスとして育てられたワンダーウーマンことダイアナ(ガル)が、島に不時着したパイロットの男性スティーブ(クリス・パイン)との出会いをきっかけに、世界から争いを無くすために旅立つ姿を描く本作。世の中の不条理を知ってもなお、立ち止まることなく戦うワンダーウーマンの姿は男女を問わず支持され、アメリカ国内の興行収入は『バットマン vs スーパーマン』を超える、4億ドル(約440億円・1ドル110円計算)突破の大ヒットとなった。
このダイアナ人気を「とても幸運です」と喜ぶガルは、兵役経験とミス・イスラエルに選ばれた過去を持ち、2児の母でもある。「私がキャラクターにとってベストだと信じる目標に向かって彼女を演じました。全ての観客を喜ばせようと考えて演じると、自分に忠実ではいられなくなると思ったからです」という意思の強さは、まさに劇中のワンダーウーマンを思わせる。
映画の舞台は、女性が今よりも抑圧されていた第1次世界大戦時。『モンスター』の女流監督パティ・ジェンキンスが描くワンダーウーマンは、そんな社会にあっても物おじせず自分の意思を貫き、純粋で痛快なヒーローとしての強さをストレートに訴えかけてくる。
ガル自身も「私って、すごく楽天家なんです。手にしたコップにお水が半分入っていたら、半分しかないではなく半分もあると感じるタイプ」とその考えかたは真っすぐ。さまざまなメッセージが込められた本作についても、「まず第1に、皆さんには映画を楽しんで、いい気持ちになってほしい」とシンプルに語ると、「私たちは今、見るもの全てがお金に直結するような物質主義の時代に暮らしていいます。SNSではみんなが、どんな車を運転し、どんな物を持ち、どんな服を着て、どこへ出かけたのか……そんなことばかり気にしている。でも私は、もっと質素なもの、愛とか希望といったシンプルな価値観をみんなが大事にするように戻ってほしい。この映画で、忘れかけている一番大切なものに気づいてほしいんです」と訴えた。
世の中を全く知らないウブなダイアナを演じたことに、「全てが新鮮で、すごくエンジョイできました」というガルは、「パティと私、クリス、そしてクルーやキャスト皆が一丸となって映画に取り組み、全てスムーズに進んだから、演技面でも難しいことはなかったですね」と余裕の発言。一方で「撮影開始の5~6か月前からトレーニングをして、日に12時間から13時間の撮影の中で毎日ワークアウトもした。寒い時期のイギリスで、(コスチュームで)十分な服もなかった時はとても寒かった!」と明かし「その点は大変でしたね」と笑ってみせた。(編集部・入倉功一)
映画『ワンダーウーマン』は8月25日より全国公開