平凡な刑事が陰謀に巻き込まれ…暗い時代を描く韓国映画『ありふれた悪事』12月日本公開へ
モスクワ国際映画祭で二冠を獲得した韓国映画『ありふれた悪事』の日本公開日が12月9日に決定し、あわせてポスタービジュアルと予告編が公開された。
本作は、韓国が民主化する直前である、軍事独裁時代末期を描いたフィクション映画。カンヌ、ベネチア、ベルリンと並び世界四大映画祭と称されるモスクワ国際映画祭で、主演男優賞と最優秀アジア映画賞の二冠を獲得。普通の人が普通に生きられなかった時代、世の中にありふれていたであろう悪意と悲劇に立ち向かおうとした人々の熱い思いを映し出すサスペンス作品だ。
平凡な刑事カン・ソンジン(ソン・ヒョンジュ)は、少々荒っぽいところはあるが正義感にあふれた男。気苦労がありながらも家族や友人と共に日々を幸せに暮らしていた彼だったが、国民を恐怖に陥れている連続殺人事件の捜査に関わったことで陰謀に巻き込まれていく。一方、ソンジンの親友である記者のジェジン(キム・サンホ)は捜査に疑いの目を向け、取材を続けていたのだが……。
刑事のソンジンを演じ、モスクワ国際映画祭で主演男優賞を受賞したのは『リバイバル 妻は二度殺される』などで知られるソン・ヒョンジュ。陰謀の黒幕である国家安全企画部長のギュナムは、『僕の彼女を紹介します』などで知られ、韓流ブーム全盛期から今でも第一線で活躍を続けるチャン・ヒョクが演じた。そのほか、ラ・ミラン、チョン・マンシクといった演技派の俳優が脇を固めている。
今回公開された予告編には、混沌とした時代の空気や、うずまく陰謀を取り巻く登場人物、そして“普通の人”の姿が映し出されており、事の真相を見届けたくなるものとなっている。(児玉光瑠)
映画『ありふれた悪事』は12月9日よりシネマート新宿、シネマート心斎橋にて公開