岡田准一、主演作初日に感慨 中嶋しゅうさんの死を悼む
岡田准一が26日、都内で行われた主演映画『関ヶ原』(公開中)の初日舞台あいさつに出席。「この映画が公開されてたくさんの人の心に響けば」と感慨深げな表情を浮かべる一方で、「個人的に、一緒に撮影をしていた中嶋しゅうさんにこの日を迎えられたことを報告できたらいいなと思います」と本作の出演者であり、今年7月舞台出演中に、客席への転落死で亡くなった中嶋しゅうさんについてコメント。先月の完成披露舞台あいさつ時に続き、不在の中嶋さんを偲んだ。中嶋さんは本作に伊賀の忍び・赤耳役で出演していた。
司馬遼太郎の同名ベストセラー小説をもとに、戦国史上最大の合戦・関ヶ原の戦いを原田眞人監督が独自の解釈も入れながら真正面から描いた本作。壇上には石田三成役の岡田のほか共演の有村架純、平岳大、東出昌大、伊藤歩、音尾琢真、和田正人、中越典子、役所広司、原田監督が出席。
壇上では「もしタイムスリップして関ヶ原の戦いに実際に参加するなら誰として参加したいか」をお題に共演者らと和やかにトークを繰り広げたが、岡田はマイクを手にすると「実際にタイムスリップするなら自分は東出くんとして参加したい。(東出演じた)小早川秀秋としてではなく、東出くん本人として」と珍回答。東出が戸惑う姿を横目に「でもやっぱり(徳川)家康さんがいいです」とも話し、「家康は野戦が得意なので野戦に持ち込めれば」と戦略まで明かして会場をわかせた。
福島正則役の音尾からは逆に「(劇中福島に蹴られまくる)三成役だけは嫌だ」と茶化される一幕もあったが、その蹴られまくるシーンの撮影裏話も披露。「あのとき腿を蹴ってください。腿なら耐えられるんで言ったのに(音尾さんは)お腹を蹴るんです。たまにお腹でもいいですとは言いましたが、始まったらもうオールお腹で」と岡田。
一方、女性陣には島左近のかっこよさが好評だったようで、有村は「わたしは島左近様になりたい。三成様をあそこまで支えられるのは左近様しかいない。西軍の中ではどっしりと構えていてわたしもそのくらいの心構えで戦いに臨みたい」と絶賛。伊藤も「島左近さまが一番いいです。男らしいところが素敵」とこれに同調した。
また、これまで数々の武将を演じてきた役所のコメントにも関心が寄せられたが、役所は「(有村演じた)初芽になりたい」と岡田に負けじ劣らずの珍回答。「三成公にお仕えして光成公の子を授かりたい」と話して共演者らを動揺させていた。(取材・文:名鹿祥史)