新海監督、神木隆之介の作品解説にウキウキ!「新海誠展」が東京で開催
『君の名は。』などのヒットで知られる新海誠監督のデビュー15周年を記念した巡回展「新海誠展 -『ほしのこえ』から『君の名は。』まで-」(11月開催)の記者発表会が7日、国立新美術館で行われ、新海監督が出席した。会場には『君の名は。』で主人公・立花瀧役を演じた神木隆之介が新海監督の作品の魅力を語りかける音声ガイドも用意されるといい、新海監督は「神木君の音声ガイドがとても楽しみ。彼がどんなふうに僕の作品を解説しているのか」と話して笑顔を見せた。
6月より国内各地で行われてきた同展が東京・六本木の国立新美術館で行われる。国立の美術館で現役アニメーション映画監督の名を冠した展覧会が開かれるのはこれが初とのこと。会場では、絵コンテ、作画、美術をはじめとした約1,000点の展示物が飾られ、新海監督の軌跡を辿ることができる内容になっている。
また『ほしのこえ』『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』『言の葉の庭』の5作品の特別上映会も行われ、本展とのタイアップ企画として『君の名は。』の劇中に登場するカフェ「サロン・ド・テ ロンド」も登場。サンドイッチセットなどのメニューも用意されている。
新海監督は「たいへん光栄に思います。アニメは100人200人が関わる集団制作のもの。絵コンテも僕が描いたもの以外のものもたくさんあるのですが、そういうものも『新海誠展』という名でくくられるのはなんだか申し訳ない気もしますが」と照れ笑い。
自身の大ヒット作である『君の名は。』やデビュー作『ほしのこえ』については「僕がやらなければ誰かが作っていた」と意味深な表情で振り返り、「ちょうど時代の転換点。たまたま僕がやったという感じがします。作るタイミングがたまたま僕にあって、優れたスタッフがそばにいた。でも、僕が作らなくても、2016年の夏に『君の名は。』のようなああいう手触りの作品はほかにも生まれていたんじゃないかという気がします。時代とのリンクのようなものがたまたま僕のもとにあった気がするんです」としみじみ。
監督は「そういうことも含め、この展覧会を通じて自分も発見できることが多いのではと期待をしているところです」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)
「国立新美術館開館10周年 新海誠展-『ほしのこえ』から『君の名は。』まで」は11月11日~12月18日まで国立新美術館 企画展示室2Eで開催