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野島伸司、「高校教師」桜井幸子に一度はオファーを断られていた

「高校教師」の秘話を明かした野島伸司
「高校教師」の秘話を明かした野島伸司

 脚本家の野島伸司が12日、都内で行われたHuluオリジナルドラマ「雨が降ると君は優しい」の完成披露試写会に出席し、かつて社会現象を巻き起こしたドラマ「高校教師」(1993)で、ヒロイン役の桜井幸子からオファーを断られていたことを明かした。この日は、キャストの佐々木希玉山鉄二も来場した。

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 本作は、主人公の信夫(玉山)と、彼を深く愛しながらも不特定多数の男と関係を持ってしまう妻・彩(佐々木)の悲劇的純愛を描いたオリジナルドラマ。数々の衝撃作を世に送ってきた野島が「今、本当に描きたいドラマ」として“性嗜好障害”を題材に、3年の歳月をかけて紡ぎ出した渾身の一作だ。

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 佐々木の体当たりの演技が話題になっており、野島は、佐々木が夫といるときの可憐な彩の顔と、性嗜好障害のスイッチが入り狂気を帯びた美しい彩の顔、2種類をうまく演じ分けていることを伝え、「破壊力がハンパない。本当にお世辞抜きにすごい」と大絶賛。すると玉山も「そもそも、よく受けたなと思いましたね。これをやる勇気というか……。佐々木希だよ! すごいなと思いましたよ」と感心した。

 佐々木は、オファーを受けたことについて、彩にまとわりつく「はかなく、いつか消えちゃう危うい感じ」や「愛おしさ」から「何とかしてあげたいと思った」と話す。その言葉を聞いた野島は、『高校教師』でヒロインを務めた桜井とのエピソードを回顧。本作は、真田広之演じる教師・羽村と桜井演じる生徒・繭との禁断の愛をメインに、さまざまな社会的タブーを盛り込んだ衝撃作で、一度は台本を読んだ桜井が「わたしにはできません」と断ってきたという。ところが、1週間後に「やっぱりヒロインがすごく可愛くて感情移入したし、自分が可愛く演じることで救いたい」とオファーを受けたのだとか。そんな桜井と佐々木を、野島は「近い感覚があるんじゃないかな」と分析した。

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 また、本作主題歌のボズ・スキャッグスの「We're All Alone」が、自身にとって思い出深い曲であることも紹介する野島。「デビューした20代の頃、書くドラマが(次々と)ヒットして脚光を急に浴び出した時に、何で自分なんだろう……と情緒不安定な日常を過ごしていた」と振り返る野島は、脚本を書き終えると、それが夜中でもすぐに誰かに読んでもらわないと「おかしくなる感じ」になっていたことも吐露。そんなとき、当時交際していた彼女に脚本を読んでもらい、自分はこの楽曲をヘッドフォンで聞いて心を落ち着かせていたことを懐かしそうに語っていた。(取材:錦怜那)

Huluオリジナルドラマ「雨が降ると君は優しい」は9月16日配信スタート

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