瀬々敬久監督作『ヘヴンズ ストーリー』がDVD化 7年経てついに
『アントキノイノチ』『64-ロクヨン-』シリーズの瀬々敬久監督の代表作の一つとされ、2010年の公開から劇場上映が続き、7年もの間パッケージ化がされなかった映画『ヘヴンズ ストーリー』がついにブルーレイ・DVD化されることが明らかになった。
本作はある殺人事件をきっかけに絡み合い、つながり合っていく20人を超える登場人物たちの全9章からなる物語。上映時間4時間38分にも及ぶ力作となっており、佐藤浩市や柄本明らも出演している。第61回ベルリン国際映画祭の国際批評家連盟賞とNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞し、今年も12月2日よりK’s cinema(新宿)でのアンコール上映が行われるなど映画ファンにとっても人気の一作だ。
今回のパッケージ化に瀬々監督は、「『ヘヴンズ ストーリー』はこれまで7年の間、上映されてきました。その間、観に来ていただいた方々、そして上映に携わっていただいた方々、ありがとうございます」と感謝の思いから述べると、「この7年の間で、時代も少し変わりました。映像の需要は配信へと進み、モノとして映像を所有するということがいつ終わるかもしれないというのが趨勢(すうせい)です。そんな時流の中、これが最後の機会とも考え、この映画をDVDやブルーレイとして、それぞれの場所で観ていただけるよう決めました」とコメント。
また「映画上映にこだわってきましたが、これを機会に『ヘヴンズ ストーリー』の、また新しい体験が広がっていくことを期待します。なお上映は、今後も続けていきたいと思っています。そして、決して一元化でなく様々な選択肢のある状況を、引き続き目指していきたいと思っています」と呼び掛けている。(編集部・井本早紀)
『ヘヴンズ ストーリー』ブルーレイ&DVDは12月6日より発売・レンタル開始