ジェニファー・ローレンス、アロノフスキー監督とはもう組みたくない
第42回トロント国際映画祭
現地時間10日、第42回トロント国際映画祭でジェニファー・ローレンス主演サイコスリラー『マザー!』の会見が行われ、メガホンを取ったダーレン・アロノフスキー監督(『ブラック・スワン』)がジェニファーはもう自分とは組みたくないと言っていると明かした。
詩人の夫(ハビエル・バルデム)が他人を次々と家に招き入れ出し、不安と恐怖にさいなまれる若妻(ジェニファー)の姿を描く本作。帰る気配のない訪問者の行動はどんどんエスカレートし、彼女が妊娠してからは完全なカオス状態に……。第74回ベネチア国際映画祭でお披露目されて物議を醸した問題作だ。
本作がきっかけで交際中のジェニファーとアロノフスキー監督。次回タッグを組むならどんなジャンルがいい? と聞かれた監督は「彼女は二度と僕とは組みたくないと言っていたよ」と打ち明けて笑いを誘う。ジェニファーは「それは、この映画から回復していた時に言ったことだから」と精神的にきつい仕事だったからこその発言だったと釈明すると、「コメディーがいいんじゃない? あなたのコメディーが観たいわ」と提案。アロノフスキー監督は「実際、この映画にはたくさんのユーモアがある。興味深かったのは、イギリス人に笑えたと言われたこと。彼らはこの映画はコメディーだと言っていたよ」と笑顔を見せた。
またアロノフスキー監督は『マザー!』(原題:mother!)というタイトルについて「この映画はいつだってマザー(mother)についての話なんだ。あなたの、そして僕のマザーではなく、僕たちのマザー。僕たち全てに命を与えたマザーだ。そして寓話として人間性の歴史をマザーと共に語った」と解説。ジェニファーは「寓話の意味するところについて語るのはネタバレだとは思わない。本作には本当にたくさんのことが隠されているから、逆にそうしないのは残念だと感じる。わたしも、2度目に観たとき新たなことに気付いたの。それぞれの考えをシェアするのは美しくパワフルなことだと思う」と鑑賞後の議論を推奨していた。(編集部・市川遥)
第42回トロント国際映画祭は現地時間17日まで開催
映画『マザー!』は2018年1月19日より全国公開