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ボストンマラソン爆弾テロ、両脚を切断した男性に待ち受けていたもの…ジェイク・ギレンホールが体現

第42回トロント国際映画祭

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映画『ストロンガー(原題)』よりジェイク・ギレンホール
映画『ストロンガー(原題)』よりジェイク・ギレンホール - Courtesy of TIFF

 現地時間9日、第42回トロント国際映画祭で、ボストンマラソン爆弾テロにより両脚を失ったジェフ・バウマンさんの実話を基にした映画『ストロンガー(原題) / Stronger』の会見が行われ、ジェフさん本人と彼を演じたジェイク・ギレンホール(『ナイトクローラー』)が作品への思いを語った。

【画像】ジェイクと両脚を失ったジェフさん

 2013年4月のボストンマラソン開催中に起き、多くの死傷者を出したこの爆弾テロ事件。爆弾のすぐ脇に居たジェフさんの脚はボロボロになり、両脚を切断することになった。犯人を目撃していたため捜査に協力し、両脚を失うも生還を果たしたジェフさんを人々は“ヒーロー”と祭り上げたが、彼と恋人のエリンさんには精神的にも肉体的にも過酷な日々が待ち受けていた……。ジェフさんが自身の体験をつづった同名著書を基に『選挙の勝ち方教えます』のデヴィッド・ゴードン・グリーン監督がメガホンを取ったドラマで、ジェイクが立ち上げた製作会社ナイン・ストーリーズの第1回作品でもある。

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 主演のジェイクは「ジェフと会うのはとても緊張した。僕たちの誰も、彼とエリン、そして彼の家族が経験した現実に釣り合う経験などしていないから。僕らがいくら一生懸命やったって、見合わないのではないかと疑いを持っていた」と吐露するも、「だから彼と初めて会った時、僕たちは同じユーモアのセンスを持っていることがわかって驚いた。僕よりずっと面白いし。それにつながりを感じた。デヴィッド(・ゴードン・グリーン監督)が僕に演じてほしいと思ったのは正しかったんだ。僕たちには似ている点がたくさんあり、リサーチのためにした難しい質問が、僕たちの距離を近づけたんだ」と振り返る。

 ワールドプレミアにも出席したジェフさんは「素晴らしい夜だった。2,500人とかの人たちが泣いて、僕も泣いた。そして素晴らしいジョークで笑っていた。それは本当に僕の人生そのもので、泣いて、笑って、前に進み続ける」と感無量の様子。「ジェイクとタチアナ(・マズラニー)がエリンと僕の関係をリアルに演じていて、それを見るのがたぶん一番きつかった。もちろん爆弾のシーン、体がバラバラになるシーンも記憶がよみがえってきてきつかったけど、二人の関係が描かれたシーンには思うところが多かった。みんな、特にジェイクは素晴らしい仕事をしてくれたと思う」と製作チームを称賛した。

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 本作では、まだ心の整理もついていないのにもかかわらず、母親によってボストンマラソン爆弾テロの“ヒーロー”として公の場に引きずり出されるジェフさんと、彼を見守るエリンさんの苦悩も描かれる。ジェフさんは「ヒーローと呼ばれるのは好きじゃない。僕を事件現場から引っ張りだして、救ってくれ、治療してくれた人々、事件を解決した警察の人たち、彼らこそ本当のヒーローだ。僕は失ったものもあるが、ヒーローたちが拾い上げてくれた。妻のエリンもヒーローだ。僕と一緒に居てくれ、一緒に経験してくれた。母親もね。劇中の、僕とエリンと母親の口論のシーンは本当にあったことだけど」と笑っていた。(編集部・市川遥)

第42回トロント国際映画祭は現地時間17日まで開催

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