瑛太の狂気的な笑いに鳥肌…『光』予告から見せる怪物性
三浦しをんの原作小説を井浦新主演で映画化する『光』の予告編が公開され、おぞましさをも感じさせる瑛太の笑い声などが披露された。同作のポスタービジュアルなどでは、「僕たちは、人間のふりをして生きている」というキャッチコピーが使用されているが、その言葉にたがわぬ本作を彩る狂気と怪物性が、予告編でも十分に伝わってくる仕上がりとなっている。
予告編は、静かで怪しい音楽に合わせ原作者・三浦が寄せた「ものすごい映画だ」というコメントからスタートし、物語の起点となる25年前の少年たちの様子が描かれる。閉塞した環境である美浜島に住む少女・美花を守るために、殺人を犯してしまった主人公・信之。そして25年後、成長した信之(井浦)は妻(橋本マナミ)と娘と平穏に暮らしていたが、そこへ信之の“秘密”を握って現れた輔(瑛太)によって封印したはずの過去が再びよみがえってしまう。
食卓を蹴り飛ばし、鬼気迫る表情で瑛太の首を絞める井浦。井浦から「何が目的なんだだ?」と問い詰められれば乾いた声で「はははー金だよ」と言い放ち、父親に暴力を振るわれれば苦しそうにもがき、時に楽しそうに「ゆき兄、殺せー!!」とさけぶ瑛太。これまでの出演作では見られなかったような、新たな彼らの演技がさく裂する中、テクノ・ミュージックの巨匠ジェフ・ミルズの音楽が鳴り響く。「野生」に踏み出してしまった人間たちを描く本作の苛烈さの一端をのぞかせる映像となっている。監督は『セトウツミ』『まほろ駅前多田便利軒』などの大森立嗣。(編集部・井本早紀)
映画『光』は11月25日より全国公開