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北野武監督、次回バイオレンス作は“日本の役者オールスターズ”目指す

にこやかな北野武監督
にこやかな北野武監督

 7日に公開初日を迎えた映画『アウトレイジ 最終章』の舞台あいさつが都内にて行われ、登壇した北野武監督が次回バイオレント映画をつくるなら「日本の役者オールスターズで」と出演者の展望を語る一幕があった。この日は共演の西田敏行大森南朋ピエール瀧松重豊大杉漣金田時男も出席した。

【他写真】西田、大森、大杉…すでに日本の役者オールスターズ!

 本作は、北野監督作『アウトレイジ』シリーズの完結編。前回の関東の山王会と関西の花菱会による壮絶な権力抗争の結果、韓国に拠点を移した主人公・大友(ビートたけし)と、日本最大勢力となった花菱会との新たな対立の中に見える、男たちの悲哀を描く。

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 シリーズを振り返り松重は前作『アウトレイジ ビヨンド』の最中から、みんな完全に死ぬのを避けたがる雰囲気があったことを明かし、同作に出演していた桐谷健太新井浩文について「どうしても死にたくないと朝から言っていて。それで、『どうやったら生きているという証しを残せるか?』というのを、瞬きとか足をぴくぴく動かそうとか、そういう工夫をする、本当に生き残りを懸けた男たちの物語でした」と撮影現場での様子をを述懐する。

 そんな役者陣への思いもあってか、北野監督は「客観的にもう一回バイオレンス映画を見直して、次にやるときは日本の役者オールスターズで。このバイオレンスな映画に選ばれていない役者は、『これはあまり認められてない』というくらいの追い込み方をして、全員車代だけ、仲代(達矢)さんも500円で出てもらうという作戦に出ようと考えています」とジョークを交えながら語り、笑いを誘う。

 また本作に出演した塩見三省は脳出血、西田が頸椎亜脱臼(けいついあだっきゅう)からの復帰と、万全ではなかった二人が劇中で、人に抱えられながら対峙するというシーンがあり、西田はその撮影時の、北野監督の気遣いを振り返り感謝を語る一方で、北野監督は「その体の悪さ具合を最初に撮ったら、それがものすごい迫力で。『これは活かさなきゃいけないな』と思ったんです。でも、それを見ている俺が、首をこうやって(傾けて)いるから、このオジさんたちはいったい何だろうという、病気グループになっちゃって」と北野節を炸裂させ、会場を大いに沸かせていた。(取材・文:桂伸也)

映画『アウトレイジ 最終章』は全国公開中

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