『ラッシュアワー』監督にもセクハラ疑惑 6人の女優らが告発
プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインや俳優ケヴィン・スペイシーのセクハラ疑惑で揺れるハリウッドに、新たに映画『ラッシュアワー』シリーズや『X-MEN:ファイナル ディシジョン』で知られるブレット・ラトナー監督のセクハラ疑惑が浮上した。『X-MEN:アポカリプス』のオリヴィア・マンら6人の女性が LA Times に告発した。
オリヴィアによると、駆け出しの女優だった頃に『ダイヤモンド・イン・パラダイス』(ラトナー監督作)のセットへ行き、彼のトレーラーへ食事を持っていったところ、ラトナーが彼女の前で自慰行為をしたという。オリヴィアがこの件をラトナーの名前を出さずに2010年の自伝に書くと、ラトナーはテレビ番組でオリヴィアと何度か関係を持ったことがあると発言(後にウソだったと発言を撤回して謝罪)。その後、パーティーで出くわした際にも、彼女が表紙を飾った雑誌で卑猥なことをしたと言ってきたそう。オリヴィアは二人は親密だったという途切れることのない間違ったうわさに我慢ならず、今回告発することにしたと明かした。
また、当時21歳のモデル・歌手だったエリ・ササキは『ラッシュアワー2』の撮影にエキストラとして参加した際、撮影の待ち時間にラトナー監督にへそ出し衣装の腹部を人差し指でなでられ、一緒にトイレに行かないかと誘われたとのこと。断ると「有名になりたくないのか?」と言われ、数日後にも「セリフを作るから」と同じ誘いを受けたという。同じく同作のエキストラだったジョリナ・キングもセリフのある役にするため話し合いたいとトレーラーに呼ばれ、そのためには彼に胸を見せる必要が言われたと告発した。そのほか声を上げたのは、女優のキャサリン・タウン、ナターシャ・ヘンストリッジ、ジェイミー・レイ・ニューマン。
ラトナーの弁護士は全ての告発を否定。「20年にわたってラトナー氏についていますが、セクハラで訴えられたことは一度もありません。女性たちから金銭を要求されたり、示談のために支払ったこともありません」とコメントしている。
『レヴェナント:蘇えりし者』や『ブラック・スキャンダル』などの製作総指揮を務めてきたことでも知られるラトナーは、「PLAYBOY」の創刊者ヒュー・ヘフナー氏の伝記映画の製作を進めていたが、「PLAYBOY」は今回の疑惑を受けて中断することを発表した。『スーサイド・スクワッド』のジャレッド・レトーが主演を務めると報じられていたが、ジャレッドの代理人は「ブレット・ラトナーが監督するヒュー・ヘフナーの映画には関わっておらず、関わったこともありませんし、これから彼と仕事をする予定もありません」と否定した。(朝倉健人)