猛批判受け…米ディズニー、ロサンゼルス・タイムズ批評家の出禁解除
米ディズニーが現地時間7日、ロサンゼルス・タイムズ紙の批評家たちに対する試写からの締め出しを解除した。先日、ディズニーとアナハイム市(ディズニーランドなどがある)の関係についての調査報道を載せたロサンゼルス・タイムズ紙を、ディズニーが試写やプレスサイト、メディア向けイベントから締め出したことが明らかになり、猛批判を受けていた。
LAタイムズ紙がレビューできなかった『マイティ・ソー バトルロイヤル』【写真】
一部のジャーナリストたちがディズニーの試写へのボイコットを始めたのにとどまらず、ロサンゼルス映画批評家協会、ニューヨーク映画批評家協会、ボストン映画批評家協会、全米映画批評家協会が連名で今回の締め出しが解除がされないかぎり、ディズニー作品を映画賞の候補から除外すると発表して大騒動に。これを受けてディズニーは7日、「われわれはロサンゼルス・タイムズ紙とわれわれの懸念に関して生産的な話し合いを行い、その結果、同紙の批評家が再び試写に参加できるようにすることで合意しました」と各米メディアに声明を出した。
ロサンゼルス・タイムズ紙の調査報道は、ディズニーがアナハイム市から金銭面で優遇を受けており、市議の選挙にも影響力を持っているというもの。試写からの締め出しが明らかになった際、ディズニーは「われわれは、内容にいつも賛成できるとは限らない世界中の報道機関と仕事をしていますが、今回のロサンゼルス・タイムズ紙は完璧に報道倫理に反してします。彼らには何か月にもわたって数々の疑いの余地のない事実を示したのにもかかわらず、政治的な意図によってバイアスのかかった誤った報道がなされました。ロサンゼルス・タイムズ紙とは長年の関係があり、今後は彼らがバランスの取れた報道をすることを願っています」とコメントしていた。(朝倉健人)