堺雅人&高畑充希が“奉納上映”鎌倉・鶴岡八幡宮で
俳優の堺雅人と高畑充希が21日、鎌倉にある鶴岡八幡宮で行われた映画『DESTINY 鎌倉ものがたり』鎌倉プレミア上映会に和服姿で来場、出演作の鶴岡八幡宮での奉納上映が実現した2人は感無量の表情を見せた。
西岸良平による人気コミックを実写化した『ALWAYS 三丁目の夕日』の山崎貴監督が、「三丁目の夕日」と双璧をなす西岸作品「鎌倉ものがたり」を実写映画化した本作。人間だけでなく幽霊や魔物も住む鎌倉を舞台に、ミステリー作家・一色正和(堺)と彼のもとに嫁いだ年の離れた妻・亜紀子(高畑)の活躍をファンタジックに描き出す作品だ。
本作を鎌倉の人にも観てもらいたいと考えた山崎監督をはじめとした製作陣。そんな思いを、鎌倉で百年以上の歴史を誇る名物・鳩サブレーを生んだ豊島屋・久保田陽彦社長がくみとって、尽力。その結果、鎌倉を象徴する鶴岡八幡宮での屋外上映が“奉納上映”という形で実現するはこびとなった。
震えるほどの寒さの中、会場に集まったおよそ1,000人の観客に向かって「防寒対策は大丈夫ですか?」とおもんぱかった堺は、「前代未聞の上映会ですが(源頼朝の前で愛する義経への思いを貫いた)静御前もここで舞ったのかなと。同じ場所で奉納上映ができることを非常にうれしく思います」と感激した様子。山崎監督も「こんなに寒い中、ありがとうございます。映画を奉納するのは初めてですが、神さまも見てくださるのかなと楽しみにしています」と話していた。
国の重要文化財にも指定される建造物が立ち並ぶ境内の舞殿前には、特設大型スクリーン(横9メートル×縦4メートル)を設置。そのスクリーンを見た堺は「ここにスクリーンなんて作れるんですね」と感心した表情。高畑も「最初は何事かと思って。想像がつかなかったんですが、こうやって見てみると感無量ですね」としみじみ語っていた。
「あまり長く話すと寒くなっちゃいますから早々に帰りますね」と笑って会場を沸かせた高畑は、「上映前に皆さんと面と向かってお話しできたのもうれしくて。こんな機会もなかなかないので、思う存分楽しんでください」とメッセージ。堺も「身体があったかくなるかどうかはわかりませんが、心が温かくなることは保証します。最後までごゆっくりお楽しみください」と会場に呼びかけていた。(取材・文:壬生智裕)
映画『DESTINY 鎌倉ものがたり』は12月9日より全国公開