ハリウッドに激震!セクハラ騒動まとめ
数々のアカデミー賞受賞映画を手掛けてきた大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ疑惑が10月5日(現地時間)、ニューヨーク・タイムズで報じられたことに端を発し、次々と被害者が声を上げ、新たな加害者が明らかになるなどハリウッドは大いに揺れている。(編集部・市川遥)
主なセクハラ疑惑・影響は以下の通り。
■ハーヴェイ・ワインスタイン(プロデューサー):『恋におちたシェイクスピア』『ギャング・オブ・ニューヨーク』『パルプ・フィクション』
女優やモデルなど複数の女性からセクハラ行為で訴えられ、過去に8件の示談に応じたとニューヨーク・タイムズに報じられる。すぐに否定したものの、アンジェリーナ・ジョリー、グウィネス・パルトローら有名女優たちもワインスタインを告発。妻からは離婚を突き付けられ、自身の映画会社ワインスタイン・カンパニーをクビになり、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーの会員資格をはく奪された。アメリカおよびイギリスでは警察の捜査も行われている。
■ケヴィン・スペイシー(俳優):『セブン』『アメリカン・ビューティー』『ベイビー・ドライバー』
31年前のセクハラ疑惑(相手は当時14歳だった俳優アンソニー・ラップ)への謝罪とゲイであることのカミングアウトを組合せたことで非難が殺到。その後も次々と告発者が現れ、主演ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」の最終シーズンとなるシーズン6をクビになり、授与が予定されていた国際エミー賞功労賞の受賞権利もはく奪され、ワインスタインと同じリハビリ施設に入所したと報じられた。リドリー・スコット監督の新作『オール・ザ・マニー・イン・ザ・ワールド(原題) / All the Money in the World』(12月22日アメリカ公開)はすでに完成していたものの、スペイシーの出演シーンを全てカットし、代役での撮り直しを余儀なくされた。
■ブレット・ラトナー(監督・プロデューサー):『ラッシュアワー』シリーズ、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』
女優オリヴィア・マンら6人の女性が撮影現場でセクハラをされたと告発。ラトナーは「PLAYBOY」の創刊者ヒュー・ヘフナー氏の伝記映画の製作を進めていたが、「PLAYBOY」は今回の疑惑を受けて中断することを発表した。ワーナー・ブラザースはラトナーの製作会社ラットパック・エンターテインメントと資金面での協力関係を結んで『ワンダーウーマン』などを製作してきたが、契約は更新しない見通し。
■ルイス・C・K(コメディアン・俳優):『ブルージャスミン』『アメリカン・ハッスル』
5人の女性からセクハラを受けたと告発され、事実だと認めた。クロエ・グレース・モレッツと共演し、11月17日にアメリカで封切り予定だった映画『アイ・ラブ・ユー・ダディ(原題) / I Love You, Daddy』が公開中止になり、声優を務めた大ヒットアニメーション映画『ペット』の続編から降板、米テレビ局FXとの契約も切られた。
■エド・ウェストウィック(俳優):「ゴシップガール」『J・エドガー』
女優クリスティーナ・コーエンがウェストウィックからレイプされたと警察に被害届を出し、それに2人の女性が続いた。レギュラー出演しているテレビドラマ「ホワイトゴールド」への出演は休止となり、BBCで放送予定だった特別番組もスケジュールから外された。