『HiGH&LOW』海外ファンも熱狂の応援上映!全力で映画を楽しむ最後の祭り!
映画『HiGH&LOW』シリーズ最終章『HiGH&LOW THE MOVIE 3 / FINAL MISSION』。本格的なアクションや豪華セットに彩られた圧巻のビジュアル、映画の常識にとらわれない怒涛の展開、個性的なキャラクター……一度観れば誰かに話さずにはいられない魅力を放つシリーズの影響は現在、EXILE TRIBE だけでなく映画ファンをも巻き込み話題となっている。そんな本作の真価が発揮されるのが、上映中の声出し、ケミカルライトの持ち込み、手拍子などがOKの「応援上映」だ。
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過去の劇場版でも行われたこの試みは、『FINAL MISSION』でも新宿ピカデリーなどを中心に実施されており、2日に同劇場を訪れると、公開4週目にもかかわらず劇場は満員。ファンの手にはケミカルライトがにぎられ、すでに応援体制が整っていた。
■映画の全てを全力で楽しむ!
映画の舞台は、伝説のバイクチームMUGENがかつて支配していた「SWORD地区」という一帯。MUGENの解散後に頭角を現した5つのチーム「山王連合会」「White Rascals」「鬼邪高校」「RUDE BOYS」「達磨一家」に所属する男たちを中心に、巨大な闇の組織とのバトルが展開する。
本作の応援上映の特徴といえば、映画のアラに対してもファンがどんどん突っ込んでいくこと。例えば、巨大組織が隠蔽しようとするSWORD地区の過去が明かされるシーン。かなり丁寧な説明がされた後で「どういうことだ?」と質問する登場人物たちに対し、理解力ないな! と思うと、しっかりと観客から「察し悪いよー!」とツッコミが入り、思わず爆笑してしまう。
ファン目線の声援もユニークで、物語の中心を担う雨宮兄弟(TAKAHIRO、登坂広臣)やコブラ(岩田剛典)が画面に映るたびに「顔かっこいいよー!」「横顔ありがとー!」といった声が。一方、窪田正孝が演じる RUDE BOYS のリーダー、スモーキーが悲劇的な運命を迎えるシーンでは、「逃げてー!」と必死の声が送られ、すすり泣く声が聞こえて来る。批判的な視点ではなく、映画をすみからすみまで楽しんでやろうという観客の熱意が伝わってくるのだ。
愛のあるツッコミを入れながら、本格的なアクションやキメのカットでは待ってました! とばかりに大声援を送る。この感覚は、長年にわたって熱狂的な支持されている日本語吹き替え版『コマンドー』や『バトルシップ』の地上波放送をTwitter実況と共に観る感覚に近い。『HiGH&LOW』という作品が持つ熱があってこそ成立する催しだ。
■日本にしかない個性
観客の中に、イタリア人女性の姿があった。身につけた『HiGH&LOW』パーカーからして、間違いなく本作のファン。「最初は窪田正孝くんが好きで『HiGH&LOW』を観ようと思って、(EXILE TRIBE が所属する)LDHとかは興味なかったんです。だけどすっかりハマってしまって、今は雨宮兄弟も大好きです」と語る。
応援上映についても「映画は全部観ていて、『FINAL MISSION』を観るのは2回目。応援上映だと、みんなからの突っ込みが面白いし、テンションが上がるシーンでは全員でフォー! と声をあげて、本当に楽しい。イタリアにこういう映画はないですね」と満足げ。「『HiGH&LOW』シリーズは絶対に続けてほしいです!」と笑みを浮かべていた。
■最後の祭りにはまだ間に合う!
『FINAL MISSION』は、前作『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』と比べてSWORDメンバーが物語の中心におらず、ケンカだけでは倒せない巨大な敵との戦いや、中盤の悲劇的な展開もあり、少しだけ地味な印象もぬぐえない。しかし、観客の女性が言う通り、主要キャラクターが登場するたびにチーム色のライトが揺れ、会場一体となって大声援を送る劇場に身を置くと、いつしか笑顔でスクリーンに観入って、最後には手拍子を送ってしまう。ライブを観ているようなグルーブ感に満ちた本作を観るうえで、これ以上ない楽しみ方で、まさに“ハイロー”の完成系があると言えるだろう。応援上映はもうしばらく実施される予定。最後の“祭り”にはまだ十分に間に合う。(編集部・入倉功一)