ルーク役マーク・ハミルに聞く!スター・ウォーズでショックだったこと
『スター・ウォーズ』シリーズでルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルが、ルーク役として39年ぶりに来日。シリーズ新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』におけるルークの変化や、本作の撮影後に亡くなったレイア姫ことキャリー・フィッシャーさんへの思いを語った。
ルークの衝撃的なセリフ『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』予告編
シリーズ第1作『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』から続く旧三部作で主人公として活躍したルーク。その戦いは、父であるダース・ベイダーとの対決を経て、希望に満ちた結末を迎えたが、それから30年後を描いた『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』では、全てを捨てて失踪。その続編となる『最後のジェダイ』では、予告編で「ジェダイは滅びる」と言い放つ姿が、ファンの間で話題を呼んだ。
どこから見ても不幸なルークの姿には、ファンからとまどいの声があがったが、マークも「僕も同じさ! 脚本に『ジェダイは滅びる』というセリフを見つけたときはとにかくショックだった」と笑顔。「あれほど楽観的で希望にあふれていたルークに、そんなことを言わせるなんて、一体何が起きたんだ? ってね。(ライアン・ジョンソン)監督に詰め寄ったよ」と振り返る。
一方で、「ルークが幸せに隠遁しているよりも、挫折している方が結果的に良かったと思う」と理解を示すと「『スター・ウォーズ』ほどの作品になると、ファンが小説やコミックで、それぞれの物語を生み出している。僕よりはるかに『スター・ウォーズ』にくわしいうちの息子なんて、あるとき『パパ、ルークにホットな赤毛の彼女ができたんだよ!』なんて言ってきてさ! 俺は知らないぞ? ってショックを受けていたら、ファンメイドの物語だった(笑)。そんな彼らに、新しいものを見せる必要があるんだから、監督は大変さ」としみじみ。
そのうえで「衝撃の展開」を謳う『最後のジェダイ』についてマークは「今回はオペラでいえば3幕ものの第2幕だ。舞台では、2幕目で敗北を描いても次で逆転すればいいとなる。『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』のようにね。だからこそ、劇的なことが描けるのさ」と断言する。
ちなみに、『フォースの覚醒』までの間にルークに何があったのか? マークによると、詳細なバックストーリーは用意されていなかったという。「それは当然だよ。ルークはもう主人公じゃない。これはレイの物語だからね。でも、演じるうえで背景は必要だから自分で考えた。もちろん今は言えないけど、いつかみんなに教えるよ!」。
また本作は、ルークの妹であるレイア姫を演じたキャリーさんの遺作となった。「今も彼女のことは過去形で語れない」というマークは、「彼女には、『なんて型にハマったやつなの!』なんて言われて、いろんな無茶をさせられたものさ。しょっちゅう喧嘩をしては仲直りをする仲だった」と述懐。「でも、彼女がいなければ、僕の人生はきっとつまらないものになっていたよ」と続けると、「本当は小さな女の子のように繊細で傷つきやすい一面をもった、本当に愛しい存在だった。僕には大勢の兄弟がいるけど、彼女も、友人以上に小さな妹のような存在だったんだよ」と語った。(編集部・入倉功一)