二階堂ふみ&吉沢亮 死体を巡る青春『リバーズ・エッジ』ベルリン映画祭へ
第68回ベルリン国際映画祭
岡崎京子による伝説のコミックを二階堂ふみ&吉沢亮ら実力派若手キャストで実写映画化する『リバーズ・エッジ』が、来年2月15日から開催される第68回ベルリン国際映画祭のパノラマ部門に正式出品されることが決定した。
『ヘルタースケルター』の原作者でもある岡崎のコミックを基にした本作には、二階堂、吉沢のほか、森川葵、上杉柊平、SUMIREら実力派若手キャストが集結。そして、メガホンを取ったのは『世界の中心で、愛を叫ぶ』『ナラタージュ』など恋愛映画の大作を手掛ける傍ら、『GO』など若者たちのゆらぎを浮き彫りにする話題作も数多く生み出してきた行定勲監督だ。行定監督は、ベルリン国際映画祭にて、『パレード』(2010)が国際批評家連盟賞を受賞、昨年も『ジムノペディに乱れる』(2016)が批評家週間に出品されるなど、今回で5度目の選出となった。
そんな本作は、1990年代を舞台に、女子高生のハルナを中心とした都市に生きる若者たちが抱える不安や欲望を映し出す。女子高生のハルナ(二階堂)、ハルナにだけ心を許すゲイでいじめられっ子の山田(吉沢)、摂食障害であるモデルのこずえ(SUMIRE)。3人は、河原で見つけた死体に魅せられ、友情とは違う歪んだ絆で結ばれていく。閉ざされた学校の淀んだ日常の中で、それぞれが爆発寸前の何かを膨らませていた。そんなある日、ハルナは新しい死体を見つけたとの報せを山田から受ける……。
今回、本ビジュアルも公開され、“短い永遠の中で、何を見つけるのだろう”というキャッチコピーと共に、二階堂と吉沢が河をバックに何とも言えない表情を浮かべているのが印象的だ。さらには、ミュージシャンの小沢健二が、かねてより原作者の岡崎と親交があったことから、自身初となる映画主題歌「アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)」を書き下ろしたことでも話題を呼んでいる。衝撃的なストーリーがどのように映像化され、ベルリンの観客はそれにどう反応するのか、期待が高まるばかり。(編集部・石神恵美子)
映画『リバーズ・エッジ』は2018年2月16日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国公開