さすがクリスチャン・ベイル!高山での乗馬も短期間で難なく
映画『ダークナイト』シリーズや『アメリカン・ハッスル』などの演技派クリスチャン・ベイルが、主演を務めた話題のウェスタン作品『ホスタイルズ(原題) / Hostiles』について、ロザムンド・パイクとウェス・ステューディと共に、12月18日(現地時間)ニューヨークのAOL開催イベントで語った。
【写真】役作りのために約20キロも太った『アメリカン・ハッスル』のクリスチャン・ベイル
本作は、1892年を舞台に、伝説の陸軍大尉ジョセフ(クリスチャン)が、死に瀕したシャイアン族の酋長イエロー・ホーク(ウェス)とその家族を、部族の所有地まで護衛していくというストーリー。ジョセフは厳しい自然や敵対するコマンチ族に直面する中、道中に出会う女性ロザリー(ロザムンド・パイク)に惹かれていく。『クレイジー・ハート』『ブラック・スキャンダル』のスコット・クーパーが監督を務めた。
ジョセフのキャラクターについて、クリスチャンは「彼は口数の少ない男だけど、無限の思考力を持った人物で、自分の周りの人々への自己表現の仕方が面白いと思ったんだ。それに、アメリカの歴史の観点から見ても興味深かったしね」と切り出し、続けて「彼はこれまで陸軍大尉の仕事を全うしてきて、その世界しか知らないから、とても偏屈で、(ネイティブ・アメリカンに)友人を殺されたという理由から憎しみも持っている。だから最初は、酋長イエロー・ホークを毛嫌いしているんだ。でも、ジョセフはそんなイエロー・ホークに対して(酋長として)尊敬もしている。今作で僕が気に入っているのは、(キャラクターを通して)様々な感情が引き出されているところなんだ」と説明した。
家族が皆殺しにされてしまうロザリーについてロザムンドは、「映画が始まってすぐに、彼女は家族が皆殺しにされる経験をするの。長い間、わたしが映画を観てきた中で、最も大胆なオープニングで驚かされたわ。そんな役だから、それから彼女がどういう方向に向かうのか、観客にはとても興味深いと思うわ。彼女は、愛する人々(家族)を失った上に、家族で唯一生き残ったという罪悪感を抱えて、これからどう生き続けようかと考えるのよ」と語り、くじけそうになるほどに複雑なキャラクターで苦労したと明かした。
極寒の山を馬で登ったり、砂漠のように暑い土地を乗り越えたりするなど、身体的な苦労もかなりあったという本作。馬に乗り慣れていたウェスは「今作はニューメキシコ州の北部やコロラド州で撮影したのだけど、(子供の頃)僕はその近くに住んでいて、よく馬と遊んでいたんだ。7,000フィート(約2.1キロ)の標高で馬に乗ることに慣れていない人にとっては、かなり大変だったかもしれないね。でもクリスチャンは1、2週間でそんな標高で馬に乗ることに慣れたみたいだったよ」と感心した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)