「anone」広瀬すずの壮絶すぎる過去に視聴者騒然!
「最高の離婚」(2013・フジテレビ系)、「カルテット」(2017・TBS系)など秀作ドラマを生み続けてきた坂元裕二が脚本を務め、広瀬すずがショートヘアのボーイッシュなヒロインを演じることでも話題の新ドラマ「anone」(日本テレビ系・毎週水曜夜10:00~)が、10日よりスタート。第1話にして広瀬演じるヒロインの壮絶な過去が明かされ、ドラマの公式SNSは「広瀬すずさんから目が離せない」「涙がとまりませんでした」「何回でもみれます」など視聴者のアツい感想であふれかえっている。(ネタバレあり)
ネットカフェで寝泊まりする少女、通称“ハズレ”こと辻沢ハリカ(広瀬)をはじめ、自宅1階の廃業した印刷工場の床下で、大量の1万円札の束を発見した林田亜乃音(田中裕子)、医者から半年の余命宣告を受けたカレー屋店主・持本舵(阿部サダヲ)、その店にふらりと立ち寄った青羽るい子(小林聡美)ら“訳アリ”な人々が次々と現れた第1話。縁もゆかりもない人々が、亜乃音が発見した大金を巡って追いつ追われつの争奪戦を繰り広げた。
その中で浮かび上がってきたのは、ハズレのあまりにも哀しい過去。チャットゲーム内での闘病中の“カノンさん”との会話では、8歳から12歳まで森の中で優しいおばあさん(倍賞美津子)と暮らした記憶がメルヘンチックな映像と共に語られたが、「柘(つげ)」という町で巡りにめぐって大金を手にしたハズレが、おばあさんと暮らした家を訪れたとき、衝撃的な展開に。
ハズレの本当の過去は、弟が死に、両親が後追い自殺。更生施設で壮絶な虐待を受けていたというもの。“優しいおばあさん”の正体はハリカに「この世にはおまえのような“ハズレ”も生まれるんだ」と残酷なあだ名をつけた教師で、“屋根が星の形をしたツリーハウス”は、ハズレたちを監禁するための離れだった。
ネットカフェの友人たちは大金の奪い合いのすえあっけなく姿を消し、うちひしがれるハズレだが、この世でたった一人、ハズレの支えとなったのがチャットゲームの“カノンさん”。実は彼がハズレと同じ施設で育った少年・紙野彦星(清水尋也)だったことが判明し、彼は過去に苦しむハズレに、かつて二人で脱走したときに流れ星を見た思い出を語り、「君の名前はハズレじゃないよって言いたかった」と優しく慰める。
彦星とハズレの対面に期待するも、おそらく余命わずかであろう彦星は「会いたい」と懇願するハズレを「君に会ったら死ぬのが怖くなる。一人が当たり前じゃなくなる」と拒否。「これまで通り『あのね』って言って外の話を聞かせてほしい」と変わらぬ交流を続けることを望んでおり、今後の2人の関係が気になるところ。
ちなみに、結局持ち主の亜乃音の元に戻った大金だが、そのうち2枚を手にしたハズレが札を見ていたところ、何と記番号が同じであることが発覚。さらに、瑛太演じる謎の男も同じ札を手にしており、この偽札がキーワードになりそうだ。
「大切な思い出は支えになるし、居場所になるし、お守りになる」(彦星)、「努力は裏切るけどあきらめは裏切らない」(持本&るい子)など坂元脚本らしい、時に胸にしみる、時にシビアな名言多数の第1話だった。(編集部・石井百合子)