斎藤工、憧れのジョン・ウー監督にミーハーな行動!
俳優の國村隼、倉田保昭、斎藤工らが30日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた映画『マンハント』ジャパンプレミアに出席、それぞれにジョン・ウー監督への思いを語った。この日はウー監督、福山雅治、アンジェルス・ウー、桜庭ななみ、池内博之、TAOも出席した。
1976年に故・高倉健さん主演で映画化された『君よ憤怒の河を渉れ』をウー監督が再映画化した本作。殺人のぬれぎぬを着せられた国際弁護士と彼を追う腕利きの刑事が、真相の究明に奔走する姿を描き出すアクション巨編となる。
ウー監督がメガホンをとった1992年の香港映画『ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌』に出演したこともある國村は「25年ぶりかな。やっと日本でウーさんとの仕事ができました。監督としてはもちろん、人間としても敬愛しているウーさんと仕事ができて、本当に光栄でした」と晴れやかな表情。
そして今回、久々にタッグを組むことになり、「二十数年前、ウー監督の香港最後の作品でご一緒させていただいたんですが、その時と何も変わっていない。パワフルなんだけど、物静かで淡々と現場が進んでいくんです」と振り返った國村は、「ウー監督といえば、独特でオリジナリティーあふれるすばらしいアクションコーディネート。日本でもこんなアクションを撮ることができるんだというようなアクションがあります。そして福山さんのアクションがすごいです。これはやはりジョン・ウー監督の希有な才能なんでしょうね」と称賛した。
そしてこの日は、“和製ドラゴン”の愛称を持ち、多数の香港映画にも出演してきた倉田も「ジョン・ウー監督とは50年ぶりの再会で感激しました」と語ると、「わたしの香港映画一作目となる映画は、香港の大監督で、チャン・チェという方の映画なんですが、そこにジョン・ウーさんが助監督として(撮影現場に)いたんですよ。そこで片言の日本語で教えてもらったり、汚い食堂で一緒に食事をしたり。本当に穏やかな人なんですよ」と懐かしそうな表情をみせる。
さらに「ただ、当時は(アクション映画界の巨匠だった)チャン・チェ監督にこうした方がいいとアドバイスをする人はいなかったんですよ。でも彼は『監督、このカットは撮り足した方がいいよ』と言ったりして。まだ21~22歳くらいでしたが、それくらいすごい助監督さんでしたね」と続けた倉田は、今回の再タッグについて「僕らはウーさんのオッケーという言葉をもらうために目いっぱいやるしかなかったんです。100%というよりも150%くらい出さなくちゃダメかなと。それくらいにやりましたね」と振り返った。
一方、熱狂的な映画ファンとして知られる斎藤は「ここにいられるのが本当に夢見心地です」と笑顔。あこがれの巨匠と仕事ができるとなり、「ここはひとつ、ジョン・ウーのファンとして勇気を持って。ミーハーなんですが、DVDを持ち込もうと非常に安易な作戦を立てました」と明かす斎藤は、「何のDVDがいいかなと思ったんですが、(ウー監督のデビュー作)『カラテ愚連隊』のDVDが手に入らなくて。『ジャッキー・チェンの秘龍拳/少林門』というウーさんの2作目の監督作を持って行きました。これはジャッキー・チェンが7番手くらいなのにそういう謎の題名がついた作品なんですが、監督も(俳優として)出演されていて。うるわしい姿を福山さんと池内さんと一緒に観て、そこに(ウー監督から)サインをもらいました」と笑顔。「SPに止められてしまうような。何しに来たんだという感じでしたが、ウーさんは穏やかで優しくて。深い時間になっても、ウー監督は仏のような笑顔で優しく接してくれた。ただただ心地よかったです」としみじみ回想した。(取材・文:壬生智裕)
映画『マンハント』は2月9日より全国公開