広瀬すず主演ドラマ、“幽霊”の秘密が「泣ける」
1月31日に放送された広瀬すず主演、坂元裕二脚本の水曜ドラマ「anone」(日本テレビ系・夜10:00~)第4話で、2012年に放送された阿部寛主演のテレビドラマ「ゴーイング マイホーム」(関西テレビ/フジテレビ系)で名子役として注目を浴びた蒔田彩珠演じる“幽霊”を巡るエピソードが展開。小林聡美ふんする“母親”との哀しい交流が、視聴者の間で「泣けた」と話題になっている。
先週放送された第3話では、余命宣告されたうえに幼なじみ・西海(川瀬陽太)にカレー店を乗っ取られようとする舵(阿部サダヲ)を中心にしたエピソードが描かれたが、第4話では舵の店を訪れた謎の女・るい子(小林聡美)の過去が明らかに。そこへ登場したのが“幽霊”だ。
るい子のアパートに登場した、女子高生の姿をした“幽霊”が言うには「幽霊というのとは少し違うけど、そう思ってもらうのが一番手っ取り早い」。彼女は、るい子がどんなに努力しようとことごとく願いが叶わない人生を送ってきたこと、自分がるい子が高校生の時に身ごもり、この世に生まれる前にあの世に旅立ったことなど、るい子の哀しい過去を語り出す。
かたや、るい子いわく、“アオバ”と名付けられたその幽霊は「娘であり、友達であり、自分自身」。退職後結婚し、男の子を出産して本当の母親になり一度は消えた“アオバ”だったが姑が息子を独占するようになり、息子は体調を崩し倒れた母親をまたいで出かけていくような冷たい少年に育った。追い詰められたるい子は自死の危険を感じたのか、息子とともに姑の家を出ようとするが息子に拒絶され、金を貯めて2人で暮らせるようになったら迎えに来ると約束をして一人暮らしを始めた。
「姑の家に戻って嫁としての使命を全うする」というるい子だが、舵とハリカは猛反対。「なんで幽霊を好きになったらダメなんですか? なんで死んだら好きになっちゃダメなんですか? 生きているとか、死んでるとかどっちでもよくないですか。好きな方と一緒にいればいいのに」(ハリカ)、「行かないでください。誠に身勝手な話ですがあなたのことが好きなので」(舵)とるい子を説得する様子に加え、終盤、離婚届にサインをして全てを失ったるい子と、涙ながらに母を慰める“アオバ”の触れ合いが感動的。「るい子さんがあまりに悲しい」「見終わった後、しばらく動けませんでした。小林聡美さん、最高ですね。霊の娘さんもいいです」「泣けてしかたない」と涙した視聴者が多くみられた。
一方、そんな救いのないるい子のエピソードの中にも笑いがあり、ハリカがるい子を“幽霊”について質問攻めにするシーンは痛快。「ずっと見えているの?」(ハリカ)「普段は全然見えないけど見ようとすると見える自分の鼻のようなもの」(るい子)、「やっぱり髪の毛が長くて白い服を着ている? それか落ち武者とか」(ハリカ)「それは世間の勝手なイメージ。生きているときはユニクロとかグッチを着ているのになんで死んだらわざわざ白い服に着替えるの? なんでわざわざ鎧に着替えるの。で、オプションで矢を刺すの? 女は白い服。男は落ち武者? それは偏見でしょ。幽霊に失礼でしょう。幽霊差別です」(るい子)と「幽霊あるある」トークを繰り広げていた。
また、終盤ではハリカが身を寄せる女性・亜乃音(田中裕子)と娘の玲(江口のりこ)が再会。女手一つで子供を育てる玲を心配するも徹底的に拒絶されており、今後も“母子の絆”がドラマのキーワードになりそうだ。(編集部・石井百合子)